「欲張る願い」
晴(はる)さんの唇が頬に触れた時―――それが「キス」だとわかった瞬間、心臓が破裂するかと思った。
晴さんのキスは頬に一度きりじゃなく、数センチずつ場所を変えて、私の顔をなぞるように繰り返される。
その度に息ができないくらいドキドキしたけど……でも彼のキスは優しくて温かで、それでいて私になにか伝えたい気持ちがあるように感じられた。
「好きだ」とか、「一緒にいたい」とか、「離れたくない」とか……。
私が思っているのと同じ気持ちを、彼も思ってくれているような気がして、ドキドキするのに心が安らぐ不思議な感覚に包まれる。
その不思議な幸せに身を任せかけた時、唇のすこし上に晴さんの唇が触れて、反射的に体が跳ねた。
体が跳ねて、心臓がまた破れそうなほど騒ぎ出して……体の内側に熱が溜まっていく。
その時、晴さんのキスが止んだ。
顔が離れ、間近から見つめられている**************
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