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リビングで、フランスがコーヒーを淹れている隣――
イギリスはソファに座り、スマホを構えてミルの寝顔を撮っていた。
英「……よくもまぁ、こんな無防備な顔で……」
ミルは、イギリスの腹の上で丸くなって眠っている。
その小さな寝息と柔らかい毛並みを撫でながら、英はふと、スマホを開いた。
“母さん”
トーク画面を開くと、先日フランスのことを報告して以来、ちょくちょくやりとりが続いていた。
英:(……こんなの、べつに……ただ、ネタがあったからで)
パシャ。
【英→母】
添付画像:ぐっすり眠るミルのアップ写真
……こいつ、昼はほとんど寝てばっかりです。
しばらくして、通知が鳴る。
【母→英】
あら!かわいい!やっぱりスコットランド生まれは品があるわねぇ。
名前は“ミル”で合ってる? イギリスがつけたの?
英(……何か、察してそうなスタンプ……)
英:フランスと相談して決めました。
ミルクティーの“ミル”です。
【母→英】
フランスくん、センスいいじゃない。
2人の家にぴったりよ。
今度写真もっと送ってちょうだいね!
英(……なぜだ、なんでこんなにすぐ返信が来るんですか母さん)
フランス「何してんの?……あ、ミルの写真撮ってた?」
英「……別に。ただ、母さんが、見たいって言ってたので」
フランス「ふふ、仲いいじゃん。ほら、これも撮って送ってみたら?」
フランスが、自分の肩にミルの頭をそっと乗せた写真を見せてくる。
それを見た英は――顔を赤くしながらも、スマホを受け取り、そっと写真を保存した。
英「……これは送らなくていいです。私だけが、見ておけばいいんです」
フランス「え、なにそれ、ずるっ……」
ミル「……にゃ」