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‘起きてる?起きたら連絡して’


7時くらいから、佳ちゃんと颯ちゃんからの同じようなメッセージが続いている。

私が起きたのは10時くらい。


頭痛い……泣いて……頭と心がざわつき、ぐるぐるし続けて吐き……多分7時前にうとうとし始めたと思う。

カピカピの顔と喉を何とかしようとお風呂に入り、11時頃にやっと二人に返信をした。


‘起きた’


pururu……


まだ送信を確認するように画面を見ていたタイミングで鳴るスマホをカーペットに落とし、自分の体に力が入っていないことを知る。

私は、まだ鳴り続けるたくましいスマホをゆっくりと拾い上げ


「佳ちゃん」

‘良かった……けど、すごい声だな…’

「だね……」

‘どこしんどい?’

「…よくわからない…日曜日でお店営業中でしょ?きるよ」

‘店よりリョウコだろ?俺、今店番なんだ。颯佑もずっとリョウコの連絡待っていたけど配達の時間がきてじゃんけんで俺が勝った’

「心配かけてごめん」

‘リョウコは全く悪くないから’

「うん…」

‘父さんがな、リョウコに、久しぶりに夕食に来てって言ってたから今夜来る?’

「……今日は無理かな…ごめん」

‘じゃあ、明日また決めよう。朝送って行くから’

「近いからいいよ」

‘ダメだ’


佳ちゃんは明日の朝送ると何度も繰り返して通話を終えた。


ふーっ……疲れた……

佳ちゃんと話して疲れるなんて初めてで戸惑う。

まだ私の心がざわついているということだろうか……


とりあえず飲み物だけでも飲んでから鎮痛剤かな。

牛乳たっぷりのカフェオレをすすっていると


ピンポーン……


インターホンの音に大きくビクッとして、カップからカフェオレが溢れた。

あーぁ…お気に入りの部屋着についちゃった……

するともう一度…ピンポーン…心臓がドキドキする……誰?


「良子ちゃん、おばちゃんだけど……」


佳ちゃん颯ちゃんのお母さんだ。

慌てて台所へ行きタオルを手にすると、汚れた箇所を拭きながら玄関へ行った。


「ゆっくりしてるところごめんね、良子ちゃん」

「ううん、お待たせしてごめんなさい」


小さい頃も今も、会えばいつも挨拶だけでなくよく話すおばちゃんだが今日は目を合わせられない……数時間前にあんなに叫ばれたのを聞かれていたんだ……


でも、おばちゃんはいつも通り


「今日ね、朝からおはぎ作ったの。だからお裾分け」

「ありがとう。おばちゃんのおはぎ好き」

「いつも良子ちゃんはそう言ってくれるから嬉しいわぁ。佳佑と颯佑は、あるから食べるって感じで、おにぎりが置いてあっても変わらない反応だもの」


と、大きく笑いながら言う。


「しっかり食べて、ゆっくり休んでね。それから夕食に来てよ、良子ちゃん」

「ありがとう」


玄関から一歩出ておばちゃんを見送ると、隣の家のおじいちゃんが駐車場にいて目が合う。


「こんにちは」


いつものように挨拶するとおじいちゃんは


「良子ちゃん、こんにちは」


いつもより大きな声で言い、大きく何回も頷きながら両手でガッツポーズをして見せた。

励ましてくれているのだろう。

会釈して家に入ったが……皆に気遣われているのが苦しい。

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