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おはぎどころじゃない…気持ち悪い……


どうしよう……気分転換にお兄ちゃんに電話してみよう。

来週末はお兄ちゃんに会いに、東京へ遊びに行くのもいいな。


‘はい、良子?’

「お兄ちゃん、久しぶり」

‘元気か?風邪?鼻声だな’

「寝起きなんだよね…もう昼だけど」

‘そうか、元気ならいいけどな’

「うん、あのね…」

‘ただいまぁ……’

‘おかえり、今妹と電話中’

‘あっごめんごめん…’

‘もしもし、良子?電話しようと思っていたところだったんだ’

「…うん……」


ただいまとか、ごめんごめんって女の人の声がする。


‘俺、結婚するから。もうちょっと広いところに引っ越すからしばらくバタバタするけど、落ち着いたら来て’

「うん」

‘それまでに父さんたちとも会うから良子にも連絡するな’

「おめでとう、お兄ちゃん」

‘ありがとう’


お兄ちゃんは、元気で幸せで忙しそうだ。

私の気分転換に付き合うどころじゃないね。

お母さんたちに電話しても、お兄ちゃんの結婚話が100%だろうな。


わぁはははっ……


裏のお宅から楽しそうな笑い声がする。

お孫さんたちが遊びに来ているのだろうと、いつものことでわかっているのに……全て自分が‘ヨシコさん’と笑われているように聞こえる。




「おはよう、リョウ。自転車?車?」

「颯ちゃん…車でもいい?」

「いいぞ。毎日店に必要なもんだ、乗っていけ」


向かいの颯ちゃんの家の駐車場で軽トラに乗ろうとすると


「おはよう、リョウコ。颯佑、俺自転車で行って店開けるから、リョウコ頼んだ」

「了解」

「佳ちゃん…いろいろありがとう」

「…改まって、何?」

「別に改まってないけど…」

「リョウ、出るぞ。遅刻する」


佳ちゃんに手を振り車が動き始めると


「昨日、俺が電話で話すまで、ずっとお前の電話が話し中で壊れたのかと思った」

「ごめん」

「いや、謝らなくていい」

「お兄ちゃん、結婚するって」

「そうなのか?そうか…それで電話……おめでとうだな」

「うん」


すぐに着いた事務所前でシートベルトを外し車から降りると


「颯ちゃん、いっぱいありがとうね」


颯ちゃんが眉間にシワを寄せたのには気づかぬふりでドアを閉め手を振ると、2階の事務所までの階段を一気に駆け上がった。




そして……その日の午後、私は都内にいた。

良い子の良子さん

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