テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#からぴちBL
璃寧_
1,318
夢来(ゆら)
『限界ホストは癒されたい』
第9話「僕の特別は、君だけだから。」
※この作品は創作です。
※ご本人様とは一切関係ありません。
※苦手な方は閲覧をお控えください。
〜ゆあんside〜
午後7時。
ya「……はぁぁぁ」
控室のソファに寝転がる。
dn「……ゆあんくん?」
ya「……んー?」
dn「……今日も元気ないねぇ」
ya「……別に」
ur「……またなおきりさん?」
ya「……っ!!」
……またって。
なんだよ。
……いや。
今回は。
否定できないけど。
dn「……最近、来てないもんね」
ya「…………」
……そう。
なお兄が。
最後に店に来てから。
もう、一週間。
仕事が忙しいらしくて。
しばらく来られないって。
……分かってる。
仕事なんだから。
仕方ない。
……でも。
ya「……つまんねぇ」
ur「……え?」
ya「……なんでもない!!」
dn「……えへへ!」
ur「……会いたいんだ?」
ya「……っ!!」
……会いたい。
……うん。
会いたい。
……すっげぇ。
会いたい。
ya「…………」
……なんで。
こんなに。
寂しいんだろ。
今までだって。
毎日会ってたわけじゃない。
なのに。
最近は。
店の扉が開くたびに。
なお兄じゃないかって。
期待してしまう。
……そして。
違う人だと分かるたび。
少しだけ。
がっかりする。
ya「……はぁ」
dn「……ゆあんくん」
ya「……なに?」
dn「……好きなんでしょ?」
ya「…………」
…………。
ya「……は?」
dn「……なおきりさんのこと!」
ya「……っ!!」
ur「……もう認めろよ」
ya「……うるせぇ!!」
……好き。
……俺が?
……なお兄を?
…………。
……でも。
会いたいって思う。
声が聞きたいって思う。
俺だけを見てほしいって。
……思う。
ya「…………」
……ああ。
そっか。
……これが。
好きってことなのか。
〜なおきりside〜
午後8時。
no「……終わった……」
ようやく。
今日の仕事が片づいた。
tt「なお兄ーー!!」
no「……はい?」
tt「お疲れさん!!」
hr「……やっと落ち着きましたね笑」
mf「……一週間、忙しかったね」
no「……本当ですね」
……一週間。
長かった。
仕事が忙しくて。
なかなか。
あの店に行けなかった。
……そして。
ゆあんくんにも。
会えていない。
no「…………」
……会いたい。
今すぐ。
あの笑顔が見たい。
tt「……なお兄?」
no「……はい?」
tt「……今から行くんやろ?」
no「……え?」
tt「……ゆあんくんのとこ!」
no「……ふふっ」
hr「……顔に書いてありますよ笑」
mf「……分かりやすい」
no「……そんなにですか?」
tt「めっちゃ!!」
……ふふっ。
本当に。
みなさんには。
隠し事ができませんね。
no「……じゃあ」
tt「……お?」
no「……行ってきます!」
tt「……おおお!!」
hr「……頑張ってください!」
mf「……ちゃんと伝えなよ」
no「…………」
……伝える。
……そうですね。
もう。
決めています。
今日こそ。
ちゃんと。
僕の気持ちを。
伝えましょう。
〜ゆあんside〜
午後9時。
ya「……ありがとうございましたー!!」
お客さんを見送って。
控室へ戻る。
……今日も。
なお兄は来なかった。
ya「…………」
……いや。
分かってたけど。
忙しいって言ってたし。
……でも。
ちょっとだけ。
期待してた。
ya「……はぁ」
そのとき。
スタッフ「ゆあんさん!」
ya「……はい?」
スタッフ「ご指名です!」
ya「……あ、はーい!」
……仕事。
仕事。
ちゃんと切り替えないと。
スタッフ「青井なおきり様です!」
ya「…………」
…………。
ya「……え?」
スタッフ「青井様です!」
…………。
ya「……なお兄!?」
スタッフ「はい!」
……来た。
……なお兄が。
来た。
ya「……っ!!」
俺は、勢いよく立ち上がった。
dn「……わっ!?」
ur「……おい!」
ya「……行ってくる!!」
dn「……えへへ!」
ur「……よかったな」
……うるせぇ!!
……でも。
今は。
何も言い返せない。
だって。
……嬉しい。
めちゃくちゃ。
嬉しいんだから。
〜なおきりside〜
席に座って。
ゆあんくんを待つ。
……久しぶりですね。
たった一週間。
それだけなのに。
何日も。
何か月も。
会っていなかったような気がする。
……そのとき。
ya「なお兄ーー!!」
no「……ゆあんくん!」
……ああ。
この声。
この笑顔。
……やっぱり。
僕は。
この人が好きです。
ya「……久しぶり!!」
no「……お久しぶりです!」
ya「仕事、終わったの!?」
no「……はい!」
ya「……お疲れ!!」
no「……ありがとうございます!」
……ふふっ。
相変わらず。
元気ですね。
……でも。
ya「…………」
……あれ。
急に。
静かになりました。
no「……ゆあんくん?」
ya「……ん?」
no「……どうしました?」
ya「…………」
……ゆあんくんは。
少しだけ。
俯いて。
小さな声で。
ya「……遅い」
no「…………」
……え。
ya「……来るの、遅いんだよ」
no「…………」
……ああ。
これは。
もしかして。
no「……寂しかったですか?」
ya「…………っ!!」
……ふふっ。
いつもなら。
きっと。
怒って否定するでしょう。
……でも。
今日は。
ya「……うん」
no「…………」
…………。
ya「……寂しかった」
……ああ。
……本当に。
この人は。
僕の心を。
簡単に。
奪ってしまう。
〜ゆあんside〜
……言っちゃった。
ya「…………」
……寂しかった。
……うん。
本当。
……だって。
ずっと。
会いたかったから。
no「……ゆあんくん」
ya「……なに?」
no「……僕もです」
ya「…………」
……え。
no「……僕も、ずっと会いたかったです」
ya「…………っ」
……ああ。
もう。
……ほんっと。
この人。
ずるい。
ya「……なお兄」
no「……はい?」
ya「……俺さ」
……言わなきゃ。
ちゃんと。
……自分の気持ち。
ya「……最近、変なんだよ」
no「……え?」
ya「……なお兄が来ないと、つまんないし」
no「…………」
ya「……メッセージ来ると、嬉しいし」
no「…………」
ya「……他の人と仲良くしてたら、嫌だなって思うし」
no「…………」
……やばい。
心臓。
うるさい。
……でも。
もう。
止められない。
ya「……俺」
no「……はい」
ya「……なお兄のこと」
…………。
……好き。
……そう。
言おうとした。
……そのとき。
no「……ゆあんくん」
ya「……え?」
……なお兄が。
いつもより。
真剣な顔で。
俺を見つめていた。
no「……その先は」
ya「…………」
no「……僕から、言わせてもらえませんか?」
ya「…………っ」
……え。
……それって。
もしかして。
〜なおきりside〜
……もう。
決めました。
今日は。
逃げません。
……僕は。
ゆあんくんを。
まっすぐ見つめた。
no「……ゆあんくん」
ya「……うん」
no「……僕は、あなたが好きです」
…………。
ya「…………」
……ああ。
言えた。
やっと。
……ずっと。
伝えたかった言葉。
no「……最初は、可愛い人だと思っていました」
ya「…………」
no「……でも、会うたびに」
no「……もっと話したいと思って」
no「……もっと知りたいと思って」
……ゆあんくんは。
黙って。
僕の言葉を聞いてくれている。
no「……気づいたら」
no「……あなたのことばかり考えていました」
ya「…………」
no「……笑っているところも」
no「……照れているところも」
no「……強がっているところも」
no「……全部、大好きです」
……もう。
隠す必要なんて。
ありません。
no「……僕は」
ya「…………」
no「……ゆあんくんの、特別になりたいです」
……そして。
僕は。
ゆっくりと。
言葉を続けた。
no「……僕と、付き合ってくれませんか?」
…………。
……静かな時間。
心臓が。
こんなにも。
大きく鳴るなんて。
……知りませんでした。
〜ゆあんside〜
…………。
……え。
……え?
……ええええ!?
ya「…………っ!!」
……待って。
今。
なお兄。
なんて言った!?
『僕と、付き合ってくれませんか?』
…………。
……付き合う。
……俺と。
……なお兄が。
…………。
ya「……っ!!」
……やばい。
嬉しい。
……めちゃくちゃ。
嬉しい。
no「……ゆあんくん?」
ya「…………」
……でも。
なんでだろう。
声が。
出ない。
……ああ。
そっか。
俺。
今。
泣きそうなんだ。
ya「……ばか」
no「……え?」
ya「……なお兄のばか」
no「…………」
……ほんっと。
ずるい。
こんなに。
俺のこと。
好きにさせといて。
……今さら。
そんなこと言うなんて。
ya「……俺だって」
no「…………」
ya「……俺だって、好きだよ」
…………。
no「…………」
ya「……なお兄のこと」
……やっと。
言えた。
ずっと。
分からなかった。
この気持ち。
……でも。
今は。
はっきり分かる。
ya「……大好き」
…………。
……すると。
なお兄が。
今まで見たことないくらい。
嬉しそうに笑った。
no「……本当ですか?」
ya「……うん」
no「……夢じゃないですよね?」
ya「……夢じゃねぇよ!!」
no「……ふふっ」
……そして。
なお兄は。
少しだけ。
照れたように。
no「……よかった」
……そう呟いた。
……ああ。
もう。
……好きだなぁ。
〜なおきりside〜
……幸せです。
こんなにも。
幸せだと思える瞬間が。
あるんですね。
no「……ゆあんくん」
ya「……ん?」
no「……もう一度、聞いてもいいですか?」
ya「……なに?」
no「……僕と、付き合ってくれますか?」
ya「…………」
……ゆあんくんは。
少しだけ。
恥ずかしそうに笑った。
そして。
ya「……よろしくお願いします」
…………。
no「…………」
……ああ。
……もう。
本当に。
この人には。
敵いません。
no「……こちらこそ!」
……僕は。
そっと。
手を差し出した。
no「……手、繋いでもいいですか?」
ya「……っ!」
……ゆあんくんは。
顔を赤くしながら。
小さく頷いた。
ya「……いいよ」
……そして。
僕たちは。
初めて。
恋人として。
手を繋いだ。
……温かい。
……ああ。
この手を。
ずっと。
大切にしたい。
〜ゆあんside〜
……やばい。
……やばいやばい!!
ya「…………」
……なお兄と。
付き合った。
……俺。
なお兄の。
恋人になった。
…………。
ya「……っ!!」
……無理!!
心臓!!
うるさすぎ!!
no「……ゆあんくん?」
ya「……な、なに!?」
no「……顔、真っ赤ですよ?」
ya「……うるせぇ!!」
no「……ふふっ」
……くそ。
付き合っても。
やっぱり。
からかってくるんだ。
ya「……なお兄」
no「……はい?」
ya「……俺たちさ」
no「……はい」
ya「……付き合ったんだよな?」
no「……もちろんです!」
ya「…………」
……そっか。
……本当に。
……恋人。
ya「……ふふっ」
no「……おや?」
ya「……なんでもねぇ!!」
……でも。
笑っちゃう。
だって。
嬉しいんだから。
no「……ゆあんくん」
ya「……ん?」
no「……大好きですよ」
ya「…………っ!!」
……っ!!
ya「……急に言うな!!」
no「……ふふっ」
ya「……心臓もたねぇ!!」
no「……じゃあ、少しずつ慣れてください!」
ya「……は!?」
no「……これから、たくさん伝えますから!」
ya「…………」
……ああ。
もう。
……俺。
この人には。
一生。
勝てない気がする。
〜閉店後・ゆあんside〜
ya「…………」
控室のソファに座る。
dn「……ゆあんくん?」
ur「……おかえり」
ya「…………」
dn「……どうしたの?」
ya「…………」
……どうしよう。
……言いたい。
……でも。
恥ずかしい。
……いや。
やっぱり。
言いたい!!
ya「……あのさ!!」
dn「……うん?」
ur「……なに?」
ya「……俺」
…………。
ya「……なお兄と、付き合った」
…………。
dn「…………」
ur「…………」
…………。
dn「……えええええ!?」
ur「……まじ!?」
ya「……まじ!!」
dn「やったぁぁ!!」
ur「……やっとかよ」
ya「……やっとってなんだよ!!」
dn「……おめでとぉ!!」
ya「……ありがと」
……ふふっ。
……なんか。
改めて言うと。
すっげぇ。
恥ずかしい。
dn「……幸せそうだねぇ!」
ya「…………」
……幸せ。
……うん。
ya「……めっちゃ、幸せ」
……すると。
どぬが。
嬉しそうに笑った。
dn「……よかったぁ!」
ur「……お幸せに」
ya「……おう!!」
……なお兄。
俺。
これから。
もっと。
なお兄のこと。
好きになる気がする。
〜なおきりside〜
翌日。
tt「なおきりさーーん!!」
no「……はい?」
tt「昨日どうやった!?」
hr「……気になりますね笑」
mf「……告白した?」
no「…………」
……ふふっ。
……みなさん。
本当に。
気になっていたんですね。
no「……実は」
tt「……うん!?」
no「……お付き合いすることになりました!」
…………。
tt「…………」
hr「…………」
mf「…………」
…………。
tt「……えええええ!?」
hr「……おめでとうございます!!」
mf「……よかったね」
no「……ありがとうございます!」
tt「……ついにやな!!」
no「……ふふっ」
……そう。
ついに。
ゆあんくんと。
恋人になれました。
tt「……幸せそうやなぁ!」
no「……はい!」
……本当に。
幸せです。
……でも。
これは。
終わりじゃありません。
……これから。
もっと。
たくさん。
思い出を作っていきたい。
……ゆあんくんと。
〜ゆあんside〜
その夜。
ベッドに寝転がる。
スマートフォンが震えた。
『ゆあんくん、今日もお疲れさまでした!』
ya「……ふふっ」
……なお兄。
『お疲れ!!』
送信。
すると。
すぐに返信が来た。
『今日は会えなくて寂しかったです』
ya「…………っ」
……もう!!
ほんっと!!
……でも。
今なら。
ちゃんと。
言える気がする。
『俺も寂しかった』
……送信。
すると。
『ふふっ、嬉しいです!』
……そして。
もう一通。
『大好きですよ、ゆあんくん』
…………。
ya「……っ!!」
……あああ!!
……やっぱり!!
慣れねぇ!!
……でも。
俺も。
ちゃんと。
伝えたい。
……だから。
ゆっくり。
文字を打った。
『俺も大好き』
……送信。
……すると。
すぐに。
電話がかかってきた。
ya「……え!?」
……なお兄!?
ya「……も、もしもし!?」
no『……ゆあんくん!』
ya「……な、なに!?」
no『……声が聞きたくなりました!』
ya「…………っ」
……もう。
……ほんっと。
ずるい。
ya「……俺も」
no『……え?』
ya「……俺も、声聞きたかった」
…………。
no『…………』
……あれ。
ya「……なお兄?」
no『……すみません』
ya「……え?」
no『……嬉しくて、言葉が出ませんでした』
ya「…………」
……ふふっ。
……やった。
また。
照れさせた。
ya「……なお兄」
no『……はい?』
ya「……大好き」
…………。
no『…………』
……あ。
また。
黙った。
ya「……ふふん!」
……今度こそ。
俺の勝ち!!
……すると。
no『……僕も、大好きです』
ya「…………っ!!」
……あああ!!
……やっぱり。
勝てねぇ!!
〜なおきりside〜
……ふふっ。
電話越しでも。
ゆあんくんの反応は。
本当に可愛いですね。
……でも。
今は。
可愛いだけじゃありません。
……大切な。
僕の恋人。
no「……ゆあんくん」
ya『……ん?』
no「……これからも、よろしくお願いします」
ya『……なに急に!!』
no「……ふふっ」
ya『……まあ、俺も』
no「……はい?」
ya『……よろしくな、なお兄!!』
……ああ。
……幸せですね。
本当に。
……初めて会った日。
ただ。
可愛い人だと思いました。
でも。
今は。
……誰よりも。
大切な人。
……僕の。
特別な人。
no「……ゆあんくん」
ya『……なに?』
no「……僕の特別は、君だけです」
…………。
ya『…………っ!!』
……ふふっ。
また。
照れていますね。
……でも。
それでいいんです。
これからも。
ずっと。
……あなたの笑顔を。
一番近くで。
見ていたい。
……そして。
何度でも。
伝えたい。
……大好きです。
……僕の。
大切な。
ゆあんくん。
――第9話 END――
すみません!投稿サボってました、、
第9話、読んでくれてありがとうございます!!
ついに、なおゆあ編完結です!!♡
今回は、なおきりさんとゆあんくんが、お互いの気持ちを伝え合い、恋人になるお話でした!
最初はいつもなおきりさんにからかわれてばかりだったゆあんくん。
でも、少しずつ自分の気持ちに気づいて、最後には自分から「大好き」と伝えられるようになりました!
そして、いつも余裕そうななおきりさんも、ゆあんくんの前では照れてしまうことが増えました!
『限界ホストは癒されたい』はまだまだ続きます!!
からぴちBLで3位とかまじ感謝感謝です!
今、『お隣さんには逆らえない』のR書いてるので楽しみにしていてください!
これからも応援よろしくお願いします!
次回・第10話「甘えるのが下手な君へ。」
Next → ♡30
コメント
1件
わあああ、ついに恋人同士になったね…!なおきりさんの「僕の特別は、君だけです」が心臓にぶっ刺さったよ。ゆあんくんが「寂しかった」って素直に言えたところも、なおきりさんが電話で声聞きたくなったって照れながら言っちゃうところも、全部尊すぎて悶えた。サボり明けとは思えない完成度、お疲れさま!次の甘やかし回も楽しみにしてるね🔥