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#からぴちBL
璃寧_
1,318
夢来(ゆら)
『限界ホストは癒されたい』
第10話「君の笑顔が、気になる理由。」
※この作品は創作です。
※ご本人様とは一切関係ありません。
※苦手な方は閲覧をお控えください。
〜うりside〜
午後5時。
ur「……はぁ」
控室のソファに座り、スマートフォンを眺める。
……暇。
今日は、まだ指名が入っていない。
隣では。
dn「ゆあんくん、よかったねー!」
ya「だから!!もうその話いいだろ!!」
dn「えへへ!照れてるぅ!」
ya「照れてねぇ!!」
……相変わらず。
うるさい二人。
ur「……お前ら、元気だな」
ya「うり!!聞いてくれよ!!」
ur「……なに?」
ya「なお兄がさ!!」
ur「……またなおきりさん?」
ya「だってあいつ!!」
dn「昨日も電話したんでしょ?」
ya「……っ!!」
ur「……はいはい、ごちそうさま」
……ほんと。
最近、ゆあんがうるさい。
いや。
前からうるさかったけど。
なおきりさんと付き合ってから。
さらに。
……幸せそう。
ur「…………」
……恋人、ね。
正直。
俺にはよく分からない。
誰かを好きになって。
会いたくなって。
その人のことで頭がいっぱいになる。
……そんなの。
面倒くさそう。
ur「……はぁ」
dn「……うり?」
ur「……ん?」
dn「……なんか元気ない?」
ur「……別に」
ya「……もしかして、寂しいの?」
ur「……は?」
ya「俺たちばっか幸せだから!!」
ur「……調子乗んな」
ya「ひどっ!!」
dn「えへへ!」
……まあ。
別に。
羨ましくなんか。
…………。
……ない。
……はず。
〜ヒロside〜
午後6時。
hr「……ふぅ」
パソコンを閉じて、椅子にもたれかかる。
今日の仕事も、ようやく一段落。
tt「ヒロくーーん!!」
hr「……どうしたの?笑」
tt「今日、店行かへん!?」
hr「……また?」
tt「またってなんやねん!!」
mf「……じゃっぴに会いたいだけでしょ」
tt「……っ!!」
no「……ふふっ、分かりやすいですね!」
tt「なお兄に言われたないわ!!」
hr「……あはは笑」
……最近。
みんな、楽しそうだ。
もふくんは。
どぬくさんの話をすると。
少しだけ表情が柔らかくなる。
たっつんは。
じゃぱぱさんの話になると。
途端にうるさくなる。
そして。
なおきりさんは。
ゆあんくんと付き合い始めてから。
ずっと嬉しそう。
hr「…………」
……いいな。
なんて。
少しだけ思ってしまう。
hr「………」
tt「……ヒロくん?」
hr「……ん?」
tt「……好きな人とか、おらへんの?」
hr「……え?」
mf「……確かに、聞いたことない」
no「……気になりますね!」
hr「……ええ?笑」
……好きな人。
hr「……いないよ?」
tt「……ほんまに!?」
hr「……うん笑」
……少なくとも。
今は。
……でも。
最近。
少しだけ。
気になる人がいる。
……茶色い髪。
落ち着いた声。
少しだけ。
素っ気ない態度。
……だけど。
時々見せる笑顔が。
すごく。
印象に残っている。
hr「…………」
……うりさん。
……なんで。
今。
あの人の顔が浮かんだんだろう。
〜うりside〜
午後8時。
スタッフ「うりさん、ご指名です!」
ur「……はーい」
……やっと。
指名が入った。
スタッフ「灰野ひろ様です!」
ur「…………」
……ヒロ?
……ああ。
あの人か。
何度か来てくれている。
優しくて。
落ち着いていて。
……なんか。
不思議な人。
ur「……了解」
俺は、鏡の前で髪を整えた。
……別に。
特別な意味はない。
仕事だから。
……ただ。
少しだけ。
楽しみだと思った。
……それだけ。
ur「…………」
……よし。
行くか。
〜ヒロside〜
店内の席に座って。
うりさんを待つ。
……正直。
自分でも。
少し驚いている。
たっつんに誘われたとき。
最初は断るつもりだった。
……でも。
気づいたら。
hr「……うりさん、指名で」
……そう言っていた。
……なんでだろう。
あの人と話すと。
なんだか。
落ち着く。
……そのとき。
ur「……ヒロくん」
hr「……あ!」
顔を上げる。
そこには。
いつもの。
少し眠そうな表情のうりくん。
hr「……こんばんは笑」
ur「……こんばんは」
hr「……久しぶりだね」
ur「……そうだね」
……ふふっ。
やっぱり。
落ち着くな。
ur「……今日も仕事帰り?」
hr「……うん笑」
ur「……お疲れ」
hr「……ありがとう!」
……たった。
それだけの言葉。
……なのに。
なんだか。
嬉しくなってしまう。
〜うりside〜
……ヒロくん。
今日も。
相変わらず。
優しい。
ur「……仕事、忙しいの?」
hr「……まあまあかな笑」
ur「……ふーん」
hr「……うりくんは?」
ur「……俺?」
hr「……うん!」
ur「……普通」
hr「……あはは笑」
ur「……なに?」
hr「……いや、うりくんらしいなって」
ur「…………」
……俺らしい。
……なんだよ、それ。
ur「……ヒロくんってさ」
hr「……ん?」
ur「……よく笑うよね」
hr「……え?」
ur「……いつもニコニコしてる」
hr「……そうかな?笑」
ur「……うん」
……なんか。
見てると。
こっちまで。
気が抜ける。
hr「……うりさんも笑うじゃん」
ur「……は?」
hr「……たまにだけど笑」
ur「……悪かったな」
hr「……あはは!」
……ほんと。
この人。
よく笑う。
……でも。
不思議と。
嫌じゃない。
……むしろ。
ur「…………」
……もっと。
笑ってるところ。
見たいかも。
……って。
……何考えてんだ俺。
〜ヒロside〜
……うりって。
不思議な人だ。
口数は少ない。
表情も。
あまり変わらない。
……でも。
よく見ていると。
ちゃんと。
気持ちが顔に出ている。
……今だって。
hr「……うり?」
ur「……なに?」
hr「……なんか考え事?」
ur「……別に」
hr「……そっか笑」
……ふふっ。
また。
少しだけ。
目を逸らした。
……可愛い。
…………。
hr「…………」
……え。
……可愛い?
……俺。
今。
うりのこと。
可愛いって思った?
…………。
……いや。
まあ。
可愛いところは。
あるけど。
……でも。
なんで。
こんなに。
気になるんだろう。
〜うりside〜
しばらくして。
hr「……うり」
ur「……ん?」
hr「……ちょっと聞いてもいい?」
ur「……なに?」
hr「……うりって、休みの日なにしてるの?」
ur「……ゲームとか」
hr「……ゲーム?」
ur「……うん」
hr「……へぇ!何やるの?」
ur「……いろいろ」
hr「……今度教えてよ!」
ur「…………」
……今度。
……また。
来るつもりなんだ。
ur「……いいけど」
hr「……ほんと?」
ur「……うん」
hr「……やった!笑」
……そんなに。
嬉しいのかよ。
……でも。
ur「……ふっ笑」
……あ。
笑っちゃった。
hr「……あ!」
ur「……なに?」
hr「……今、笑った!」
ur「……は?」
hr「……うり笑ったでしょ!」
ur「……笑ってねぇ」
hr「……絶対笑った!笑」
ur「……うるさい」
……ほんと。
なんなんだよ。
この人。
……でも。
……楽しい。
……なんか。
すげぇ。
楽しい。
〜ヒロside〜
……今。
確かに。
笑った。
うりが。
少しだけ。
口元を緩めて。
……笑った。
hr「…………」
……ああ。
……なんだろう。
もっと。
見たい。
……あの笑顔。
……そのとき。
ur「……ヒロくん」
hr「……ん?」
ur「……そんなに見んな」
hr「……え?」
ur「……さっきから、こっち見すぎ」
hr「…………」
……あ。
……バレてた。
hr「……ごめん笑」
ur「……別にいいけど」
……うりくんは。
少しだけ。
頬を赤くした。
…………。
……ああ。
……やっぱり。
可愛い。
……これ。
もしかして。
……俺。
うりのこと。
気になってるのかな。
〜閉店後・うりside〜
ur「……はぁ」
控室のソファに座る。
dn「……おかえりぃ!」
ya「……お疲れ!!」
ur「……ん」
dn「……今日、ヒロくん来てたねー!」
ur「……うん」
ya「……どうだった?」
ur「……普通」
ya「……ほんとかぁ?」
ur「……なに?」
ya「……なんか、楽しそうだったじゃん!」
ur「…………」
……楽しそう。
……俺が?
dn「……うり、笑ってたよ!」
ur「……は?」
ya「……珍しいよな!!」
ur「……うるせぇ」
……でも。
……確かに。
今日は。
楽しかった。
……ヒロくんと話してると。
なんか。
自然に。
笑ってしまう。
ur「…………」
……不思議。
……あの人。
……なんなんだろう。
〜ヒロside〜
午後11時。
帰り道。
スマートフォンを取り出す。
……うり。
今日も。
少しだけ。
笑ってくれた。
……あの笑顔。
なんだか。
頭から離れない。
hr「……ふふっ」
……また。
会いたいな。
……もっと。
話してみたい。
……もっと。
笑ってほしい。
……でも。
なんで。
こんなに。
気になるんだろう。
hr「…………」
……好き。
……なのかな。
……いや。
まだ。
分からない。
……でも。
ひとつだけ。
確かなことがある。
……うりの笑顔を。
もっと。
見ていたい。
〜うりside〜
深夜0時。
ベッドに寝転がる。
ur「…………」
……今日。
楽しかったな。
……ヒロくん。
あの人。
ほんと。
よく笑う。
……でも。
……嫌じゃない。
……むしろ。
ur「…………」
……また。
会いたい。
…………。
ur「……は?」
……待って。
……俺。
今。
何考えた?
……また会いたい?
……ヒロくんに?
…………。
ur「……っ!!」
……いやいや。
……別に。
そういうんじゃ。
……ない。
……はず。
……でも。
……あの笑顔。
また。
見たいかも。
ur「……はぁ」
……ほんと。
……なんなんだよ。
……この気持ち。
〜ヒロside〜
同じ頃。
ベッドに横になりながら。
スマートフォンを眺める。
……うりさん。
……また。
会いたいな。
……そう思いながら。
僕は。
ホストクラブの公式アカウントを開いた。
……今日の写真。
そこには。
いつもの。
少し素っ気ない表情のうりくん。
hr「……ふふっ」
……でも。
僕は。
知っている。
……あの人が。
時々。
すごく優しく笑うことを。
……そして。
その笑顔を見ると。
なんだか。
胸が温かくなることを。
hr「……うり」
……次に会ったとき。
また。
笑ってくれるかな。
……そんなことを考えながら。
俺は。
ゆっくりと。
目を閉じた。
――第10話 END――
第10話、読んでくれてありがとうございます!!
今回から、いよいよひろうり編スタートです!!♡
今回は、いつも落ち着いているうりくんと、優しくてよく笑うヒロくんが、お互いを少しずつ意識し始めるお話でした!
普段は素っ気ないうりくんですが、ヒロくんと話していると自然に笑ってしまうようです!
そしてヒロくんも、そんなうりくんの笑顔が気になり始めています!
まだ自分の気持ちが恋だとは気づいていない二人。
これから、どんなふうに距離が縮まっていくのでしょうか?
次回は、仕事で疲れていたヒロくんに、うりくんが思いがけない優しさを見せるお話!
いつもは素っ気ないうりくんの特別な一面に、ヒロくんの心が大きく揺れ始めて……?
次回・第11話「君の優しさは、反則だよ。」
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コメント
4件
初コメ失礼します🙇♀️ まじで書き方うまいし感動できます✨️ 読むたびに泣いちゃいます😭(まじです笑) ほのぼの系のBL今まであまり読んでこなかったんですが、過激じゃなくても尊いんだなって思えました!これからも頑張ってください!!
お疲れさま〜!!第10話読んだよ🌸 ひろうり編スタート、もう最高すぎる…!!普段はクールで素っ気ないうりくんが、ヒロくんと話してると自然に笑顔になっちゃうの、尊すぎて胸が苦しくなった😭💕 あと「可愛い…」って自分で気づいちゃったヒロくん、それもう恋の始まりだからね??自覚しちゃえ〜〜!笑 お互いまだ気持ちに名前をつけられないまま、でも確かに惹かれ合ってる感じがすごくエモくて、次回めっちゃ楽しみにしてるよ!!✨