【第18話・狩猟③】
夜になった。
夏の始まりの生暖かい風。
それに乗って薫る緑と土の匂い。
雲は厚く月はおろか星さえも見えない。
莉乃と愛香が待ち合わせたのは、ベンチが二つあって遊具らしい物は一つもない小さな公園だった。
少ししかない植え込みにたくさんの吸い殻や空き缶が落ちていた。
(自分の身に降りかかるゴミを避けることも取り除くこともできないのか……)
(この木は本当に可哀相だな。自分の意志と努力でゴミを取り除ける私はこの木と比べればいくらか幸せなのかも……)
莉乃は吸い殻を空き缶の中に集めて、ゴミ箱へ入れた。
「お待たせ。行こ」
声の方を振り返ると愛香が立っていた。
色褪******
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