夜遅くまで作業をしていると
「加藤先生お疲れ様です。」
「綾波先生珍しいですね。」綾波は照れながら弁当を渡した。
「良いんですか?」
「ええ今日残業だって聞いて作って来たんです。」正彦は未仏に叱られたことを思い出し
「綾波先生この飯食べに行くので。」とやんわり弁当を突き返した。
「そうですよねコーヒー入れますね。」
「すみません。」綾波はこっそり時間が経ってから体が痺れる薬をコーヒーに入れた。
「どうぞ。」
「甘くて美味しいですね。」正彦の反応に満足したのか
「私帰りますね。」と挨拶をした。
「コーヒーご馳走様でした。」作業を終えて自宅に帰った。
翌朝起きようとすると体が痺れて起き上がれない。
「教頭すみません体が痺れて…。」
「今日は休みなさい昨日残業したから疲れたのよ。」未仏は優しい声で言った。
「ありがとうございます。」電話を切り再び横になった。
昼なり綾波が訪れた。
「加藤先生大丈夫ですか?」
「綾波先生体が痺れて。」綾波は何食わぬ顔で正彦の体に触れた。
「働きすぎかも明日も来ますから。」
「綾波先生…コーヒーに何入れたんですか…。」
綾波の額には汗がびっしょり出てきて目を泳がした。
「そ、それは…。」
「綾波先生がこんなことするだなんて…。」綾波は正彦に見破れやれて徐々に化けの皮を剥がした。
「私あなたの事が好きで自分のものにしたかったんです♡」
「綾波先生こんな事したって俺は嬉しくない!」綾波は目を見開いた。
「どうして?加藤先生…。」綾波が包丁を突きつけた。
「教頭体の痺れはあ、綾波先生がコーヒーに毒を…。」
「あれ程言ったのにすぐ行くから待ってなさい。」
未仏が数分後正彦の自宅に来た。
「教頭…。」
「立て続けに教師の不祥事私おかしくなりそうだわ。」
正彦は警察に連絡し綾波は連行された。
「教頭俺駄目ですね。」
「諦めないで病院に連れて行ってあげるから。」正彦は未仏に病院に連れて行ってもらい解毒剤を処方された。
「お大事にー!」看護師の声が弱った心に響いた。
「あら加藤先生あの子気になるの?」
「俺にも春が来るんでしょうか。」正彦の目には泪が浮かんだ。
翌日体調が良くなり出勤した。
「おはよう。」
「まさりん復活出来て良かったね。」生徒の言葉が励みになった。
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