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#9 「不安と事実」
ー学校 放課後
「……」
私は本当にシルクさんに誘っていいのかな…
マサイさんには応援されたけど…
私なんてな…。
「あれ…」
私は思わず立ち止まった。
窓から外を見てみると校舎裏に
あのいじめっ子とシルクさんがいた。
「なにするつもりなの…?」
私はしばらく見ていた。
するといじめっ子が想定外の行動をした。
「っ…」
「シルク…さん!?」
いじめっ子はどこかへ去っていった。
とりあえずシルクさんのところに行かないと…!
シルクさん…!
ー校舎裏
「はぁ…はぁ…シルクさん!」
「え…ロミ、ア…?なんで…」
「今はそんなこといいの!
早く保健室に…!」
「しっ…!(小声)」
「んっ…」
シルクさんに口を塞がれた。
何してんの…!?早く向かわないと…
「見て(小声)」
「…?」
シルクさんが指さす方向には
あのいじめっ子がいる。
シルクさん…私に危害を与えないように…。
「よし…行ったな」
「…立てる?」
「うん…痛ぇ…」
そりゃ見ればわかる…。
全身ぼろぼろになってるもん…
「見つからないように行こ…?」
「うん…」
このシルクさん…
なんだかすごく弱々しい…?
私の知らないこの数日間、
何があったっていうの…?
ー保健室
「しばらく安静にしてて下さいね、
先生はこれで…」
「ありがとうございます」
保健の先生が保健室を後にした。
シルクさんは私を見て何が言いたそう…
「どうしたの…?」
「ロミア…お前いじめ…受けてたんだろ?」
「…!?どうしてそれを…」
私はシルクさんには言ってなかったよね?
なのにどうして…
「なんとなく分かんだろ。
いじめられてるやつはみんなそんな感じだろ」
「…答えになってないよ…(小声)」
「アイツはお前を騙してた。」
「え…騙した…?」
「俺と距離を離して、
精神的にやろうとしてたんだよ」
「精神的…に…そっか…。」
「そんなことより、大丈夫なの!?」
「大丈夫大丈夫(笑)
これぐらい明日には治ってるよ」
「無理しないでよ…?」
そんな上手い話があるの…?
まぁ治ってくれるならなんでもいいけどさ…
「………」
ー帰宅
「ただいま…」
「おかえり〜!遅かったね、大丈夫?
…ってめちゃ元気なさそうじゃん」
「ちょっとね…」
シルクさん…。
大丈夫かな…
「それより聞いたよ、シルクの事」
「知ってたんだ。」
「きっとその事だろ?そんな落ち込むなって、
アイツの回復力なめんなよ?(笑)」
「………」
「シルクさんは、
私がいじめられてる事…知ってたみたい」
「……」
「また…シルクさんに危害が加わったら…
それこそマサイさんも!」
「どうしたらっ…」
「ロミアちゃん…」
悩むこと6時間後…
ブブッー…
「えっ?」
「私のだ。電話?」
着信先は…
「シルク…さん?」
なんでだろう?
今日予定あったかな…
「…もしもし」
「もしもし、今マサイん家にいる?」
「え、そうだけど…」
「ちょっと話したいことがあるから
〇✕公園まで来てくれない?
話しながら歩こうよ」
「いいけど…こんな遅くに?」
部屋の時計を見てみると今は19:00
辺りは暗くなっていた。
「うん、大事な事だから」
「わかった…」
「マサイくん、あのさ」
「行ってきな」
…えっ?
「い、いいの?」
「ほら早く行かないと
シルクが待ちくたびれちゃうよ?」
あれ、すぐに認めてくれた?
こんな時間なのに…
「ありがと…いってきます」
まぁいいや
ありがとうマサイくん
話ってなんだろな…
…シルクくん…。
シルクくんの方が言いやすいかも。
あははっ、なんてね(笑)