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#学園ファンタジー
成瀬りん
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#家族
たつ
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#日常
ももは
551
久しぶりにORVAS基地へ戻ってきた三人。
無機質な空気と鉄の匂い。
そこは、彼らにとって第二の戦場だった。
「お前たちに見せたいものがある」
畑中は短く告げると、三人をモニタールームへ案内した。
巨大スクリーンに映し出されたのは、トレーニングルーム。
そこには三人の男女が立っていた。
ユージン。
ロイド。
セリナ。
「こいつらが、お前たちの代わりに前線を守っていた隊員だ」
その瞬間――
三人が同時にネオコードを発動する。
空気が震えた。
ユージンは爆発的な脚力で敵役の戦闘マシンへ突進。
渾身の拳が装甲を粉砕し、轟音が室内に響き渡る。
「……速ぇ」
公太ですら、目で追うのがやっとだった。
ロイドは重力を自在に操り、宙を舞う。
その一撃一撃には、見えない重圧が宿り、敵は反撃すら許されない。
セリナは無数の幻影を生み出し、敵を翻弄する。
本体が背後へ回り込み、一撃で仕留める。
一祟でさえ、その完成度に息をのんだ。
「……すごい」
思わず公太が呟く。
唯我は無言で画面を見つめる。
一祟も静かに分析を続けていた。
畑中が口を開く。
「どうだ」
「お前たちとは、まだ格が違う」
その言葉が、胸に突き刺さる。
誰も反論できなかった。
「これが世界を守る力だ」
「お前たちが目指すべき場所でもある」
その時だった。
ビーッ!
ビーッ!
ビーッ!
警報が基地中に鳴り響く。
「緊急通信!」
畑中が端末を操作すると、市街地に巨大モンスターが現れた映像が映し出された。
「頼んだぞ」
「了解」
ユージンたちは迷いなく出撃する。
「俺たちも行く!」
公太が立ち上がる。
唯我も剣に手をかけ、一祟も頷く。
しかし――
「待て」
畑中の一言が三人を止めた。
「お前たちは行かなくていい」
「……は?」
公太が振り返る。
「ふざけんなよ!」
「こんな時に何もしないなんてできるか!」
畑中は表情一つ変えない。
「今のお前たちの任務は特訓だ」
モニターには、すでに戦場へ到着したユージンたちの姿。
三人は無数のモンスターを相手に、一歩も引かない。
ユージンが拳一つで敵を吹き飛ばす。
「……速い」
唯我が思わず呟く。
ロイドは重力で敵を一か所へ押し潰す。
「あれだけで……」
一祟は言葉を失う。
セリナは幻影で敵を翻弄し、一瞬で仕留めていく。
「……化け物かよ」
公太は呆然と呟いた。
畑中は静かに告げる。
「まだ届いていない」
「お前たちは、あの領域には」
その時。
ジュリーから通信が入る。
『畑中! 来たわ!』
映像が切り替わる。
戦場へ姿を現したのは――
ロキ。
カイゼル。
ヴィクター。
三幹部だった。
ロキが不敵に笑う。
「ほう……先日のガキどもよりは楽しめそうだな」
その一言に、公太は拳を握る。
ユージンたちは迷わず迎え撃った。
激戦が始まる。
超活性化。
重力操作。
幻影。
三人は幹部たちと互角以上に渡り合っていた。
「……」
誰も口を開けなかった。
公太が小さく呟く。
「……すげぇ」
唯我も苦笑する。
「俺たちとの差が、ここまであるとはな」
一祟は静かに俯いた。
「……まだまだですね」
その時だった。
「甘えるな!」
畑中の怒声が響く。
三人が一斉に振り向く。
「一度負けただけで下を向くな!」
「悔しいなら、その悔しさを力に変えろ!」
「強くなれ!」
「勝てるまで、立ち上がれ!」
病室ではなく、基地全体が静まり返る。
しかし、公太たちは何も返せなかった。
悔しさ。
情けなさ。
自分たちの未熟さ。
すべてが胸を締め付ける。
三人は静かに部屋を後にする。
その背中を見つめながら、畑中は小さく息を吐いた。
「……頼むぞ」
ジュリーもまた、何も言わず三人を見送る。
その瞳には、不安と、そして彼らなら必ず立ち上がるという小さな希望が宿っていた。
コメント
1件
うわああ第70話、読み終えたよ…!😭💦 格差を見せつけられるってまさにこのことか…って感じだった。ユージンたちの戦闘シーン、めちゃくちゃかっこよかったけど、公太たちが悔しそうな顔で見つめてるのが胸にグッときた…。畑中の「甘えるな!」の怒声、グサッと刺さったよね…でもあれは期待の裏返しなんだろうな。次こそ這い上がる姿を見せてほしい…!🔥