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今、私は、自分らしく生きれてる。
樹とユリアと、周りにいてくれる全ての人に感謝しながら。
その時、スマートフォンが鳴った。
樹から?
「どうしたの? 何かあった?」
「柚葉。今夜はお前を抱きたい。俺の側にいてくれ。ずっとずっと……」
どうしたんだろ、そんなこと言われたら恥ずかしいけど……
柊君に会って、何かを感じたのかな……
樹は、いつまで経っても強引でドキドキさせる人だ。
「うん、私も樹とずっと一緒にいたい。ねえ、樹。今だけじゃなく、私がおばあちゃんになっても一緒にいてくれる?」
「いいのか? お前がおばあちゃんになる時には、俺もおじいちゃんなんだぞ。俺は……いつまでも柚葉を抱きしめていたい」
「私は、樹がおじいちゃんになっても好き。絶対気持ちは変わらないよ。でも……私がおばあちゃんになったら、樹に抱きしめてもらえないかも」
「そんなわけない。離してって言われても離さない。俺にはお前しかいないから。死ぬまで……最後の時まで俺には柚葉1人だけだ。お前だけを愛してる」
どうしたのかな……
さっきから私達変だよ。
なんだか涙が出てきた……
「私も、樹を……樹だけを愛してる」
「ああ……。ありがとう、柚葉。じゃあ、今夜」
電話を切って、やっぱり涙が止まらなくて、久しぶりに声をあげて泣いた。
やっぱり、柊君が来て、2人とも気持ちが乱れたのは間違いなかった。
本当に、いろいろあった……
昔の記憶が蘇ってきて、不思議な感覚になった。
でも……泣いたのは悲しいからじゃない。
柊君が頑張ってること、ユリアがいてくれること、そして、真奈や良介君を始め、周りで支えてくれるみんなのおかげで、私達が幸せでいられるんだって……そう実感できたからなんだ。
本当に、感謝してもしきれない。
みんな、ありがとう……大好きだよ。
~6月14日~
『今日は、私の41歳の誕生日。
樹とユリアが、私のために2人でこっそり作ってくれたケーキを食べた。樹からのプレゼントは綺麗な花束。昔も、こうやって花束をくれたよね。一緒に花火を見たことも忘れてないよ。ユリアと3人、これからもずっと一緒にいようね。家族が一緒なら、つらいことがあっても絶対に乗り越えられる。毎日、笑顔で、いっぱい笑って生きていこう。大切な樹、心から愛してるよ』
END