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「超イケメンホストクラブだなんて……絶対にないだろうと思ってたのに」
「けど、本当にあっただろ?」
銀河が、相変わらず夢みたいに素敵すぎる笑顔を向ける。
「うん…あったことが、今でも信じられないくらいだけど……」
「ハハ…おまえの持ってるカードキーが、ここが現実だってことを示してるだろうが」
流星に言われて、ポケットの中に入れていたカードキーを取り出して見た。
「そう…キーは、ちゃんとあるんだもんね…」
自分の手の中にあるキーを、未だに信じられないような思いでじっと見つめた。
「そのキーは、あなただけのものですから」
と、三日月が穏やかな微笑みを作る。
「私だけの…って?」
カードキーは、どれも同じじゃないのかな?
でも、だとしたら、誰でも簡単に入れてしまって、会員制の特別なホストクラブである意味もなくなるのかもしれない……。
「このキーはね、ひとりにひとつずつなんだよ」
天馬が、私のカードキーを手に取って2本の指で挟む。
「僕たちの選んだお客に渡したカードキーには、ID情報が入ってるから。
ここを訪れたことのある人にしか、開けられないようになってるんだよ。
だからこのキーがあったって、僕たちが選んだオンリーワンの君じゃないと、ここの扉は開けられないからね」
話し終えて、天馬がカードキーにチュッと唇を寄せると、
「だから、僕だと思って、大事にしてね」
とろけそうな甘いセリフとともに、私の手に返した──。