テラーノベル
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「さぁ!着いたぞ!我が家じゃ」
松吉が楽しそうにジンに言った、ジンは車から降て大きく口をあんぐり開け・・・思わず立ち尽くしていた
目の前にそびえるのは、山田旅館の荘厳な外観だった
淡路島の穏やかな丘陵に抱かれるように建つその建物は、まるで歴史そのものが形を成したかのような威厳を放っていた
駐車場はどこまでも続き、丁寧に整備された砂利が足元で静かな音を立てる、そこから見上げる旅館は、伝統と現代が融合した建築美の極致だった
緩やかな勾配の瓦屋根は、黒光りする重厚な瓦が陽光を反射し、まるで海の波のように連なる、建物全体は木造の温かみを残しつつ、ガラス張りの窓やモダンな石材が現代的な洗練さを加えていた
「す・・・すごいな・・・」
正面玄関は、巨大な欅の柱に支えられた堂々たる門構えで、その上には、筆で力強く書かれた「山田旅館」の文字が金色に輝く看板が掲げられ、その下には繊細な山田旅館の菊の紋章が彫り込まれている
視線を動かす度に新たな驚きがジンを襲う 旅館の周囲には、丁寧に手入れされた日本庭園が広がり、苔むした石灯籠や、季節の移ろいを映す楓の木々が配置されている
庭園の中央には、鯉が泳ぐ池があり、その上を渡る朱塗りの太鼓橋がある、遠くには淡路島の海が青く光り、旅館の背景として絶妙なコントラストを描いている
ジンは目をパチパチした、まるで自分が時代劇で観た江戸時代にタイムスリップした様だったからだ
そして自分のポロシャツの皺をそっと直した、カジュアルな服装がこの場にまるで似合わないと感じて軽い気後れを覚えた
―もっとちゃんとした格好で来ればよかったな・・・スーツとか・・―
完全な情報不足だ・・・もっとちゃんと下調べをしておいたらよかった、桜の話から小さな民宿の様なものを想像していたのに、彼女の実家は旅館なんてレベルではない、なのにジンの気遅れなど気にもしないで桜はスタスタとこの巨大な旅館の庭園を自分の庭のように気軽に歩いて行く
いや、実際そうなのだ、ここは彼女の家なのだ
玄関に近づくにつれ、旅館の豪華な細部がさらに際立ってきた、玄関の引き戸は、黒漆塗りに金箔が施された豪華なもので、まるで美術品のようだ、そして戸の横には天皇陛下の御製を納めた額縁が静かに飾られている
「へぇ~・・・」
ジンはその飾られている文字をじっと観察し、自分の背筋が伸びるのを感じた
ここは・・・ただの旅館ではない・・・日本の歴史と文化が息づく天皇陛下がお泊りになられる、特別な場所なんだ・・・
「ジンさん、靴はこっちで脱いでくださいね!」
桜の声がジンを現実に引き戻す、彼女の動きは軽やかで、まるでこの巨大な空間が彼女の遊び場であるかの様だった、ジンは自分の革靴を脱いで、渡されたスリッパに履き替えた
フカフカのスリッパの感触は妙に柔らかく、甲に小さな刺繍があることに気づいてまた驚いた、山田旅館の紋章だ
コメント
2件
歴史ある立派な旅館😳 桜ちゃんお嬢様だったのね✨✨ ジンさん緊張するよねー💦 きっと他のご家族も大歓迎してくれるはず👍 頑張れ、ジンさん‼️
うゎ✨️山田旅館✨️素敵〜🤩 ジンさん大丈夫よ👍 松米コンビからは既に高ポイント稼いでいるからね! 桜ちゃんとどうか乗り切って🚩