第85話「旅立ち、闇の世界へ」
闇の支配が始まってから五日目の夜。
星の英雄たちは、ついに決戦の地――サタンの支配する闇の世界へと向かう決断を下した。
ゲズ「準備はいいな。行くぞ、あいつのいる場所へ」
リオン「ああ。世界の運命を懸けた戦いだ。悔いのないようにしよう」
セレナ「兄さん……見ててね。私、あなたの意思を継ぐ」
ウカビル「……みんな、死んでも後悔はしないようにしようぜ」
4人は、神々が遺した聖具を手に、アル・ソレイユの中心に立つ「神殿の鏡」に集まる。
これは本来、神界から別の宇宙を覗くための装置だったが、
神々がその最後の力で“異世界渡航の門”として改造していた。
ゲズ「アルテミスの加護よ、導け――“月の航路”を」
神々の加護が同時に輝き出し、鏡の表面が波打ち、暗黒の空間が口を開ける。
――その先は、何もない闇だけが支配する世界だった。
◇ ◇ ◇
《闇の世界・辺境》
英雄たちが辿り着いたのは、光の一切届かぬ黒の荒野。
地は砕け、空は閉ざされ、空気すら冷え切っていた。
セレナ「ここが……サタンの支配する場所……」
ウカビル「空気が……重い。まるで希望が存在しないみたいだ」
だが、彼らの瞳には、恐れよりも闘志が宿っていた。
ここが、すべての終わりであり、始まりなのだと。
すると、地鳴りが響く。
リオン「……誰か来る!」
暗黒の霧の中から現れたのは、かつての闇の幹部たちが捨てた“失敗作”たち――
サタンが生み出した、無数の“闇の獣”たちだった。
ゲズ「来いよ。俺たちがここに来た意味……見せてやる!!」
4人は咆哮する獣たちに立ち向かい、加護の力を発揮する。
セレナ「音の盾、響けッ!」
リオン「水刃乱舞ッ!」
ウカビル「火刃爆破ッ!」
ゲズ「月光断斬ッ!!」
獣たちは次々と打ち倒され、彼らの力が“神々を超えつつある”ことを証明していく。
◇ ◇ ◇
獣たちを退けた後――
遠く、黒き城塞の上空に、一つの気配が浮かび上がる。
サタン「……来たか。英雄たちよ」
彼は城の玉座から立ち上がり、彼らの存在を“認める”ように空を見上げる。
サタン「では、見せてもらおう。希望の名のもとに、何ができるのかをな」
――最終決戦は近い。
星の英雄たちは、ついに闇の王の目前へと迫ろうとしていた。
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次回――第86話「サタン始動、神々の遺志を超えて」
ついに星の英雄たちとサタンが対面。
世界の全てを懸けた、最終決戦の第一幕が開かれる――!
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