死にたい__ただそれだけの、簡単な願いなのになんで…私の足は
動いてくれないの?
いつも通りの朝自転車が横で通りすぎる中、私はいつものように学校へ向かっていた。
見慣れた光景、無意識に向かってしまうほど行きなれた道のりに、キミはただひとり立っていた
真新しい制服しかも自分がよく見慣れ、そして今、この時も身にまとっている服だった
??「あの、学校って何処ですか?」
○○「……あそこの角を右に曲がってあとは直進」
??「ありがとうございます」
さすがに冷たすぎただろうか、いやもうかかわらないだろう後悔してもしかたない
私の死にたい理由それは__
ワカラナイ___生きている意味がただわからないんだ
充実した生活、友達も家族もいるし、いじめられてもいない、ただ死にたい
本当に死にたい理由がある人は怒るかもしれない
「そんなの自分勝手だ」と
死にたい人はたくさんいる。自殺してしまった人もいるみんな、苦しんでいる__でも世間は言う
「生きろ」 「死ぬな」 「頑張って」 「大丈夫?」
偽善者が吐く文句だ 「大丈夫?」
聞いて助けてくれるの?それでどうなるの?
前の私は少しでも救ってくれるんじゃないかと思っていた でも__。
嘘でもいいから救ってほしかった愛してるっていってほしかった
もう、うれしいもかなしいもくるしいもいたいも何も感じない 感情がわからない、わからないんだ
だから「誰か助けて__」そんな自分自身のSOSにも気づいてあげられなかった
○○「もう、着いちゃった」
教室の前廊下にも聞こえる楽しそうな声
私が居なくなってもわからないし、気づかないような声
私はひとつ大きく深呼吸をしてからドアに手を掛けた
ガラガラ
一瞬静まり返りこちらに視線が集まる
○○「おっはよー!」
「おはよ!今日も元気だね」「おはよー昨日のテレビ見た?」「おはよー」「おはよう」
たくさんの声が私に集まる
あぁ今日がはじまってしまった
ガラガラと先生が入ってくる心なしか先生の口角が上がっているような気がした
なにかうれしな報告があるのだろう
先生「このクラスに新しい仲間が来ました!」
先生「入ってこい」
そう言われて入ってきた男の子は見覚えのある顔だった
透き通るような白い肌、色素の薄い瞳と髪、整った顔、華奢な体型それがみんなの頬を紅潮させた
私には日光の辺り具合からか私を迎えに来てくれた天使のようだった
○○「げっ……」
??「転校生の桜宮朔ですよろしくお願いしますニコッ」
転校生__朔の舞うような一挙一動にみんな先生までも見惚れている。
朔「先生、僕の席自分で決めていいですか?」
先生「あ、あぁ」
嫌な予感がする。今すぐここから逃げ出したいほどに
テクテク……ストン
あまりにスムーズに迷いなく席についたそれも私の隣に
朔「よろしくね」
○○「え、と」
○○「よ、よろしく…」
それからは流れるように時が進んでいきあっという間に放課後になった
○○「よし、帰るか」
帰るっていってもただ隣町のビルの屋上に行き、天に帰るだけだが
人は、死んだら土に還るか星になると言われている根拠もない、想像だけど
でも、私は星になりたいそして、輝きたい
○○「ま、そんなことできないけど(ボソッ」
隣町のビルの屋上に着いた
○○「………そろそろ、出てきていいんじゃない?桜宮くん」
朔「あーあばれてたか」
子供のようなやんちゃな笑みを浮かべるキミ
○○「なんで着いてきたの?」
朔「んー一緒に逝きたいから?」
○○「そう、止めないんだね」
朔「うん、君の人生だ、君の好きにすればいい」
あぁ世界がこの人のような人だけだったらちょっとは変わっていたのだろうか
でも、そんなもしものお話はもうおしまい
わたしの14年間の物語はここで幕を閉じる
○○「ねぇ最後にお願い聞いてくれる?」
朔「ん?」
○○「私が死んでも最後まで生きてね?」
朔「あぁ」
○○「じゃあバイバイ」
ヒュゥゥーードンッ
あぁ本当にきみは罪な女だ
一緒に逝こうと思ってたんだけどな
「本当に……最悪そんなの死ねないじゃん」
あの日の彼女の一言が僕の身体にまとわりついている
あぁこれがキミが最期に残した僕への
愛と呪いなんだね
ここまで読んでいただきありがとうございます
私は死にたいと思ったことがあります
でも怖いし、それ以上に生きたいという想いが大きいです
皆さんは死にたいですか?生きたいですか?
どちらでもおかしくないと思います
でも、死にたい人はこの物語を読んで救われた人や楽になった人がいるとうれしいです。
では、最期にまた、会える日まで……
さようなら__。
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