柊夜)…へ?
柊夜はキョトンとした表情を浮かべているが…
2人は変わらず獣のような目を向けてくる
柊夜)え、っと…ごめん、もう1回言って?
柊夜は聞き間違えだと思い【もう一度】と
言うと2人はまた口を開いた
2人)だから、惚れてるっつってんだろ
柊夜)…はぁ?
柊夜は物凄く「なぁに言ってんだこいつら」
みたいな反応と表情
アハウ)何とか言えよ、それとも何だ?言葉が出ねぇってか?
柊夜)いやぁ…なんっつーか…確かにね?
嬉しいわ、別に嫌いとかそういうのも無いんだ
柊夜)恋人?とか…そう言うの言われても…困惑
みたいな?
苦笑いを浮かべながら「ね?」と、言うと…
2人は舌打ち
柊夜は困惑の表情を浮かべ…2人は呟いた
2人)人の事惚れさせておいてそれかよ
柊夜)あぅ〜…そう言われてもぉ…
頭を抱えて「う”〜…」と声を上げる
キィニチ)良いか、少なからずお前はあんな
顔をするな、後…マジで堕とすから
覚悟してろよ
柊夜)ひぇ…
後の柊夜ちゃんの発言は…「二度とあの二人の顔面は忘れないし男の人には気をつける」
との事
リネットはそんな話を聞いて少しは安心して「早く付き合ってくれないかな」
と、思っているのも事実
数日後
キィニチ)柊夜
柊夜)びゃっ!?(わ、私何した!?)
今日は学校に来ていて部活ついでに図書室に
来ていた
キィニチ)偶々見つけてな、お前は?
柊夜)え、っと…部活が終わったから図書室に…
キィニチ)人が【居ない】【暗い場所】に
用事か?
柊夜)ちがッ…そうじゃなくて!
キィニチは不敵な笑みを浮かべながら
近付いてくる
キィニチ)悪い悪い笑冗談だ笑
キィニチ)何探しに来たんだ?
ケロッと笑って両手を軽く振った
柊夜)ビックリした…ただの夜ご飯を決めに
来ただけよ…、暑くて頭回んなくてね…
苦笑いを浮かべながら本に目を戻す
キィニチ)はぁん、分かんねぇのか
柊夜)そういえば…アハウは?
キィニチ)留守番だ、暑いっつって部屋から
出たがらねぇんだよ
柊夜)はぁ〜…あの子は…君ら、夜ご飯は
決まってんの?
キィニチ)まぁな、今日は冷しゃぶだ
柊夜)あ〜…それでもいいなぁ、
サッパリしたもの食べたいし…
キィニチ)冷しゃぶならタレで決まるからな
柊夜)あ〜、冷しゃぶって決めたらさっぱり煮も食べたいなぁ…作っちゃおうかなぁ…
キィニチ)ま、好きにするんだな
ウキウキとしながら読んでいた本をしまう
柊夜)フフッいいの決まったわ、ありがと♪
振り返りざまにそう言うとキィニチが両腕を
掴んで本棚に縫い付けてきた
柊夜)ちょッ…ま、マジでごめんじゃん!
キィニチ)お前は動作一つ一つに
気を使うんだな
柊夜)あぅ〜…知らないわよォ…
キィニチ)俺が知ってる時点でお前に惚れてるヤツを教えてやろうか?
柊夜)んぇ…?
キィニチは不意に顔を近づけて耳元で囁いて
来た
柊夜)ちょッ///
キィニチ)こんくらいか?ま、気を付けろよ
キィニチ)って…お前こんだけでもそんな
顔すんのか?笑
柊夜はキィニチに指摘され赤くなった
顔を背ける
柊夜)ッ…///
キィニチ)良いのか?ンな顔してると襲うぜ?
柊夜)う、うるさい…///
キィニチは満足そうな表情をしながら手を離し「気を付けろよ、こんな場所に俺みてぇな奴と一緒になると襲われるぜ?」
なんて言って不敵な笑みを浮かべる
キィニチ)良いのか?何時までもそんな
顔してると食うぞ?
柊夜)う、うるさい…///
キィニチ)なんだ?指摘されて今までやって
きた自分の行いを恥ずかしく思ったか?笑
柊夜)ちがッ、変な事はしてないし!
キィニチ)変な事な…確かにお前の「認識」
じゃしてねぇかもな、でもどうだ、惚れて る
相手にベタベタ触られて易々と素肌を
見せられる俺らの気持ちは
柊夜)そ、それはぁ…う”〜…
気まずくなり顔を逸らす
キィニチはそんな柊夜の気持ちを感じ取ったのか「悪かったな笑意地悪しすぎたな」と言って図書室から出ようとした
キィニチ)そうだ、言い忘れてた
扉の前に立ち言い放った
キィニチ)お前がどんな選択を取ろうと俺は
お前に着いてくし、
必ず幸せにしてやるつもりだからな
そう言って図書室から離れた
柊夜は1人になり顔を余計に赤らめてヘナヘナと床に座り込んだ
柊夜)……///(私が……愛されてる…///)
顔を隠し、自分が愛されている…
という自覚をし頭の中が余計にグルグルと
忙しく駆け巡る
柊夜)んなわけ……笑
なんて思うが……夏休み中に部活に顔を出すと
必ずと言っていい程キィニチやアハウが
顔を出した
部活中
柊夜)はぁ…はぁ…(勝てない……)
鍾離)どうした?もう終わりか?
柊夜)うぅ〜……勝てないですぅ…
地面に座り込み棒を床に置く
柊夜)きゅ、休憩……
魈)情けないな、それでもうちの部員か?
柊夜)む、無理ですぅ……
鍾離)まぁまぁ、良いじゃないか、
休憩させても
鍾離先輩は私の頭を優しく撫でて
「休憩にするぞ」
と、言って休憩になった
柊夜)はぁ〜…もう無理ぃ……
魈)ほら、お前の水筒だ
そう言って私に向かって水筒を投げ渡して来た
柊夜)っと、アザッス!
水筒に口をつけ水筒の中身を口に流し込む
タオルで汗を拭い壁にもたれ掛かる
しばらく休憩していると万葉先輩、綾人先輩に綾香やキィニチ、アハウ、ムアラニ、カチーナが顔を出した
ムアラニ)柊夜〜!
柊夜)へッ…ちょッ、ま”ッ_
ムアラニが勢いよく抱きついてきてそのまま
床に押し倒される
ムアラニ)お疲れ様!どう?部活順調?
柊夜)じゅ、順調だから…暑い…キツイ……
ムアラニの頭をポンポンと撫で
「少し離れて…」と言うとムアラニは笑って「ごめんごめん笑」って謝りながら離れた
鍾離)大丈夫か?
柊夜)へ、平気っす……すんません…
ムアラニ)えっへへ〜、嬉しくって笑
柊夜)ったく…危ないからやめてよね
ムアラニ)頭はちゃんと守ったから!
柊夜)嬉しいけど危ないからやめて……
ムアラニの額にデコピンすると涙目になりながら額を抑え……カチーナが駆け寄ってきた
カチーナ)け、怪我してない!?
カチーナが来ると綾香も気付いたのか近付いてきた
綾香)だ、大丈夫ですか?!
柊夜)へ、平気平気……笑
カチーナ)良かった…ムアラニちゃん!危ないからメッ!だよ!
ムアラニ)ごめんって〜笑
綾香)お転婆さんが多いですね笑
柊夜)困った子たちだよ……笑
半分苦笑いを浮かべながら「顔洗ってくるよ」と、言い残し外にある水道に向かう
外
柊夜)あっつ…家に帰りたぁい……
顔を洗いタオルを濡らし絞って顔を拭く
柊夜)(日焼けしちゃうや…… )
腕や首を優しく拭く
少し肌を冷やしたあと…戻ろうと後ろを向く
柊夜)(明日は休み……のんびり部屋で休もうかしら…)
なんて考えながら部室に戻る