ピーンポーン
玄関のチャイム音が聞こえる。宅急便かな?
ピンポンピンポンピピピピピンポーン
…いやうるさいな!何で連打する…
「はーい、今行きまーす!」
わき上がる怒りを抑えながら返事をする。
ガチャ
私は玄関のドアを開ける。
「おいあんたー、養えー。」
と、間の抜けた声が聞こえた…のだが見当たらない。
「下だお!」
下に目をやる…すると、小さく変な生物が目の前にいた。
その生物はピンクで丸くたこのような見た目をしているが、短足…あほ面
私はこの訳の分からない事態にただ呆然としている… するとたこもどきが
「およおよおよ…」
何故か泣き出した。
まあかわいそうなので、家に上げてあげた。
「え、えっと…まずどちら様で…?」
四畳半のリビングに向かい合って座り、私が問う
「人に名乗らせる前に自分が名乗るのが礼儀だお!」
養ってほしいとは思えないむかつく正論をいってきた。
「えっと、私はサクライと申します。」
私は名乗った。だが、当のたこもどきは虚空を見つめている。
私はたこもどきをつついた。
「あぁ、ごめん、ねてたー。ところであんた誰?」
一発殴りてぇ…だがしかし、動物愛護法がこいつにも効くかもしれないので心を落ち着かせる。
「サクライです!あなたは?」
私の言葉の端々から怒気が滲み出る。そう、次寝てたら絶対殴ると言う強い意志を持って…
「えーっと、たこちゃはねぇ、……誰だっけ? 」
いやバリバリ「たこちゃ」っていってるじゃん!
「まあそれはおいといて、何でわざわざぼろアパートの貧乏住人に養ってほしいの?」
いちいちつっこむと、尺稼ぎだと思われるので一旦置いておく。
「…何でだっけ?まあ養って!」
…よし、異常者だ、丁重に追い出そう!絶対悪いことが起こるって!こいつの近くにいると!
「もっと豪邸を探した方が君の為じゃないカナ?」
おじさん構文がでそうになったがまあ出て行ってもらおう。
じーーー
うるうるした瞳で私を見つめてくる……うわっ、めちゃくちゃ愛らしい…
「まぁ、数日だけなら…」
庇護欲を天秤に掛けた自分が悪い、こんなの勝てる訳ない……
「あんがとー!」
そういって、たこちゃはパッとニコニコになった。
こうして私と「たこちゃ」の奇妙でふざけた日常が待っているのであった
コメント
3件
コイツ(作者)は一日に0、1、2話ペースで書くお! 初心者だからお手柔らかにー
こんちはー。たこちゃだお
あ!みたなー!