「”二番目”の気持ち」
言葉を失ったように、 花音(かのん)は呆然と俺を見上げている。
その様子が衝撃の大きさを物語っていて、俺は弱く微笑んで花音の頭を撫でた。
「辞令はまだなんだけど、すこし前に異動の話をされたんだ。だから、こっちにいる間に前倒しでやらなきゃいけないことが多くて、それで……」
「それでだったの?ずっと忙しいって言ってたのは―――会えなかったのは、そのせい?」
花音が堰を切ったように尋ねてくる。
俺の言葉を遮るなんて初めてで面食らったが、俺はそのまま続けた。
「それもあったけど、いろいろあって疲れてたのもある。だから今日は花音に癒してもらおうと思って」
「俊樹(としき)くん……」
花音は震える瞳で俺を見ているが、頭の中は停止しているようだ。
普段俺のことをとやかく言わない花音でも、遠く離れるというのは心細いんだろう。
固まって動かない花音を見つめ、****************
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