後悔という名の苦い味…この想いを僕はどれだけ耐えてきただろう。過去には戻れない、そんなこと知っているのに…君にこの気持ちを伝えるのが不安だった。
放課後の屋上で、何気ないシンプルなシュチュエーションだ。でも、またここで後悔するよりよっぽどいい…決意を固めるんだ。
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朝8時のアラーム、僕、青空 翼は今日も今日とて平凡な日常を繰り返す。周りと違うと言うと、自分で思うのもあれだが少しモテるくらいだろうか?
『ふんふっふふーん』
優等生のフリをして課題もテストもそこそここなしていた。愛想をふりまいているだけなのに周りが近づいてくる、そんな生活だった。まぁどうでもいいけど、
少し周りと違うのは幼馴染がいることくらいだが流石に高校は同じではないだろう。今日は僕の高校二年生になる日、なのだが登校しようと家から出て歩いていた時
『翼〜!!』
『……え?ゆ、優?』
『うん!同じ高校!』
『ま、マジか』
その幼馴染と高校が同じになってしまった…見事なフラグ回収だった。
僕の幼馴染、愛川優は髪が綺麗で長く手入れもされているとすぐ分かるものだ。トレードマークは髪を片方だけ結んでいる時の淡い水色のリボンだった。
『頑張って受験した!』
『お、おお、頑張ったな』
『もっと褒めても良くない…?』
そう言うと優は口をプクッとふくらませた。身長とかは女子高校生と分かるが、子供のような仕草などがあり、からかわれる対象だろう。それかクラスのムードメーカー的存在だろう。まぁ初日だからそんなことは分からんが…予想と言ったところだな。
『ところで優はなんの部活入るんだ?』
『去年と変わらず…かな』
『園芸?』
『うん、落ち着くし』
落ち着くところが好きなのも変わりはない、高校デビューでイメチェンしたやべーやつも見たことあるから変わらないでくれて正直助かる。
『にしても桜綺麗だね』
『まぁな、僕も去年こんな感じだったな』
『浮かれてた?』
『別に……』
浮かれてたと言えば浮かれていただろう。夢の実現の為、たったそれだけだったはずなのに…
『きゃー!!翼くーん!!』
『わぁ先輩が多いな〜』
『げっ』
女子生徒が多くこちらに寄ってきた…別にこんなのいつも通りだがめんどくさいったらありゃしない。
『モテモテだねぇ』
優がシシシっと笑う。こっちはそれどころじゃないのに……助けてくれよ…
『まぁ、別に僕はあの子達に興味無いけど』
『へ〜そ、そうなんだ』
優が一瞬ホッとしたように見えた、でも気のせいだろう、優が僕のこと好きなはずがないんだから…まぁこれから大変な日常がきそうだ。
僕はとほほっと呟きクラス表を見て新しいクラスへと向かった。
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Wow…すごい...!