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「………ななっし〜、来たよ。」
俺は目の前で眠ってる、大切で大好きな幼馴染に、声をかける。
ここは、医務室…怪我で来た人とか、あと………昏睡状態の人とかが来る場所。
この子は飴空七志、俺の…幼馴染で、相棒で、大好きな人。
ななっし〜は3年前から、昏睡状態になってる…
ひなにいさんのせいで…
………いや、そう思っちゃいけない。
ひなにいさんだって、辛いんだから…
俺は気付いたら目から涙が流れてた。
「………ななっし〜、俺、どうすればいい…?わかんないよっ…」
俺がそう呼びかけても、ななっし〜はそれに応えてくれない。
「うっ…うぅ…」
静かな医務室に、俺の泣き声だけが響いた。
「えっと…まず…どこから話すべきか…」
凸さんは少し困ったように考えこんだ。
………それほど難しくて、複雑なことなのだろう…
「凸さーん、いるー?」
そのとき、部屋の外からメテヲさんの声が聞こえた。
「あ…いるよ。」
「やっぱ。いた。これから俺と任務一緒に行くんでしょ?」
「あ…そうだった」
凸さんは申し訳なさそうな顔をした。
「ごめんニグさん、俺これから行かなきゃだから…」
「いえいえ、俺こそ急に来てすみませんでした。」
「また今度話すね。」
凸さんはそう言って部屋を出ていった。
「ニグさん来てたんだ?」
「あーうん」
凸さんとメテヲさんの声が、少しずつ遠ざかっていく。
…ん?
机の上に、写真立てが置いてある。
今より若い、凸さん、さもさん、ひなにいさん、八幡さん、そして…
ピンク髪の少女が、笑顔でピースをしている写真だった。
「………誰…?」