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にゃんぱすー、8話です
美馬 千蔭
転校生、野崎燕がやってきてはや2日がたち、一限目を華麗に過ごす僕(結局、話しかけられていない)
僕はあることに気づいた。
燕さんとてつもなく数学が苦手らしいのだ。
連立方程式という単語が出てきたのだが、一人頭を抱えてうずくまるその姿は、正しく太陽の光が眩しくてうずくまるネコであった。
そんなわけで僕は、中間テスト学年2位のその実力を武器に、勉強を教える体で燕さんに近づく、というなんともみみっちい作戦を取ることを決意した。
そうして授業終わりの鐘がなり、このときを待ちわびていたかのように僕は机から立ちあがった。
結論から言おう。
美晴に教えてもらいに行っていた。
確かに、休み時間最初の4分間足がすくんで、立ち上がれずにいた。
その間に聞きに行かれたのだろう、と過去の自分を呪うが、結局後の祭りである。
まあ、美晴とは長い付き合いで仲もいいので、友達的なヘルプとしてスッと入ることも可能だろう。
だがそれは、燕さんに(何だこいつ?)と思われるかもしれない、かなりのハイリスクな行動なのである。
結局僕が取った行動は、
二人が勉強をしている、机の半径4メートル内でモジモジする、というなんとも画期的な方法であった。
それはそうと、二人の様子を見てみると、美晴は燕さんの頭の中に対してかなり苦戦しているようで、例えるならミラルーツと裸で戦っているときの俺である。
対する燕さんは、普通に数学に苦戦している。例えるならミラボレアスと裸で戦っているときの俺である。
そんなわけで頭を抱える二人、というなんともカオスな絵面が広がっている。
そこにいた俺を、美晴は見据えて
「いいところにいたな千蔭よ」と言い放ち、
「あの千蔭っていう変態の方が教えるの上手いから教えてもらいな。」とGJだが共にクソプというなんとも言えないプレイングを見せてくれた。まあ、取りあえずGJ。だが変態は駄目だ。
ウッキウキで燕さんの、一見キレイにまとめられているノートを見てみると、…
……………あれ?
なるホロライブ。
先生の話をよく聞いているのは分かった。
だがその話を水平線の向こう側の話として受け入れ板書してしまった系である。
美晴を見て改めて「今北産業」といったが帰ってきたのは「知るか」であった。
期末テストまであと、一ヶ月…同調整したものか…