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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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アズール

「そこのお前の雷魔法、そこの隣の

 運動能力。全部、全部僕によこせぇ!」


ラギー

「アズールくん、皆から何を吸ってん

 スか!?吸われた奴らが次々倒れて

 いく!」


レオナ

「アイツのユニーク魔法、契約書を

 かいさないと、他人から全ての能力を

 吸い取っちまうようだな


 契約自体かま、魔法の効果を制御する

 役割を果たしてたんだろう」


ラギー

「えぇ!?怖すぎじゃないスか?」


レオナ

「ああ。そんな禁術クラスの魔法、

 反動であっという間にブロっとの

 許容量を越えるぞ」


ジェイド

「アズール!貴方何をしているんです!」


フロイド

「うわ、何これ、どーなってんの?」


エース

「げっ、なんだこの騒ぎ!?」


デュース

「アズールが暴れてる、のか!?」


ジャック

「アイツ、寮生達の力を無理やり

 吸い取ってるみてぇだな」


グリム

「レオナ!さてはお前が

 虐めたんだゾ!?」


レオナ

「俺のせいかよ。お前らが契約書を

 砂にしろっつったんだろ」


アズール

「ジェイド、フロイド。ああ

 やっと戻って来てくれたんですね


 そこのバカどものせいで僕の契約書が

 全て無くなってしまったんです


 だから、貴方達の力も僕にください

 ねえ、僕にくださいよぉ!」


ジェイド

「お待ちなさい。貴方のユニーク魔法は

 協力すぎるゆえに、契約書無しには

 制御できないはずです


 そんなことをすればどうなるか、

 自分が一番よく分かっているで

 しょう!」


アズール

「だって、なくなっちゃったんですよ

 全部。アハハ、アハハハッ!

 このままじゃ昔の僕に戻ってしまう!」


フロイド

「あのさー、今のアズールって昔の

 アズールよりずっとダサいんだけど」


アズール

「あ〜〜、そうですか。どうせ僕は

 1人じゃなにも出来ないグズでな

 タコ野郎ですよ」


『!』



1人、じゃ、何もできない

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


お兄ちゃん お兄ちゃん

お兄ちゃんがいない


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

アズール

「だから、もっとマシな僕になる

 ために皆の力を奪ってやるんです

 美しい歌声も強力な魔法も、全部

 僕のものだ!寄越しなさい、全てを!」


フロイド

「何だよアレ?アズールの体から黒い

 ドロドロが出てきてる。墨じゃ

 ねーよな」


ジェイド

「ユニーク魔法の使い過ぎです

 ブロットが蓄積許容量を超えている!

 このままでは、オーバーブロット

 してしまう!」


アズール

「あーはっはっ!

 あーーーはっはっは!」



アーシェんグロットが

オーバーブロットした



『なあ、フロイド、ジェイド』


フロイド

「なーに?今はそんな場合じゃ」


『答えろ。契約書は、ずっと

 アーシェんグロットが努力して

 溜めてきた物なのか?』


ジェイド

「ええ、そうです」


『そうか。監督生』


ユウ

「な、何?」


『今回のは、全部

 監督生が計画したんだよな?』


ユウ

「うっうん」


バチン



僕はユウの頬をひっぱたいた

ユウは座りこみ、頬をおさえた



『最低だな』



この世界に来てから一番のドスの聞いた

声と、一番の殺気を出した。周りも

固まっている。リーチ兄弟にしては首が

ちゃんとついているか確かめていた

が、これはまだ本気ではない


これだから、平和ボケした人間は


僕は歩いた。刀も抜かず、ただ、

アーシェんグロットに向かって歩いた



フロイド

「シャチちゃん!」



僕に攻撃が当たる。頭に腕に、

腹に足。でもこれぐらい全く痛くない



ジェイド

「レイさん!何をして」


アズール

「そうやってみんな僕を虐めるんだ!

 僕がグズでノロマなタコだから?


 僕はただ、力を手に入れてアイツらを

 見返してやりたかっただけなのに!!

 僕は、僕はただっ!」


『ごめん、ごめんな。努力した物を全部

 こわしちゃって。頑張ったんだよな』


アズール

「お前に、お前に何が分かる!!」


『ああ、わからない。でも、

 アーシェングロットくんが努力

 してきたんだってことは分かる』



だって僕、私も、そうだったから

ここに来た時、身体が小さくなって

幼くなって、凄く怖かったんだ


煉獄さん達との思い出も、お館様との

思い出も、何より、兄さんとの思い出が

まるでなかったかのようになるのが

怖かった


わかってる。鬼はいちゃいけない

でも鬼殺隊での日々は、鍛錬の成果は

全て、その思い出達はちゃんと

あったと物語っていたから


だから、腕が鈍ってなくて安心したんだ


ああ、僕が、最初から関わっていれば

一緒にサバンクロー寮に行っていれば

僕だって柱だ作戦を考えることも、

強行突破だって僕ならできた。僕は強い


あれ、じゃあ、僕のせい?

全部全部、僕のせい?


ジジジ ジジジジ



ノイズがはしる



僕、私、ジジジ ”俺”は ジジ ジジジジ



__ポタポタポタ ポタ



  黒いシミが、心に徐々に

__染まっていく。でも大丈夫



僕、僕 ジジジ 俺、は

ジジジジジジジジ 僕は



__ほら、まだ大丈夫




アズール

「僕の居場所は、いつも

 タコ壺の中だけだった」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

子供人魚

「やーい、アズールズルズル、

 墨吐き坊主!」


「さっさと拭けよ。足なら

 たくさんついてるだろ?」


アズール子供

「や、やめてよぉ。な、

 何でそんなこと言うの」


子供人魚

「逃げろ!墨つけられるぜ〜〜」


「きゃははは!俺らに

 追いつけっこないけどね」


アズール子供

「うっ、うっ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


アズール

「他の人魚と違って、吸盤が沢山つい足」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

他の人と違って、左右色が違う目

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


アズール

「引っ込み思案でハッキリものも

 言えない。勉強も運動もてんでダメ

 僕はいつも1人ぼっち。グズで

 ノロマなタコ野郎」



僕は兄さんがいないと鬼殺隊にも入ら

なかった。逃げ出せなかった。1人では

死んでいた目が珍しいただの生贄

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


子供人魚

「アイツがいると水がにごる

 だってなくと墨吐くんだもん」


子供人魚

「鬼ごっこしても、すぐ捕まえられる

 から一緒に遊んでもつまんない」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


アズール

「ああ、そうですか。なら、僕のことは

 放っておいて、ぐるぐる走り回る

 だけの生産性のない遊びでもしてろ!


 僕には早く泳げる背びれはない

 でも、自在に動く十本の手足がある

 腕が2本しかない奴らより、5倍

 大きく魔導書の書き取りをしよう


 魔導書を書く墨だって、いつでも

 吐き出せる。今に見てろ。いつか

 絶対、脳天気な人魚どもを見返して

 やるからな!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

フロイド子供

「ねえタコちゃん、そんな狭い

 タコ壺に引きこもって何してるの?」


アズール子供

「うるさいな。僕の

 ことは放っておいてよ」


ジェイド子供

「凄い。どの貝殻にもびっしり呪文や

 魔法陣が書いてある。種族を変える

 魔法に、声を奪う魔法。君、その

 八本足でずっと魔法書の研究を?」


アズール子供

「勝手に触るなよ!墨を吐きつけられ

 たいのか!僕はもっと勉強して、

 海の魔女のような力を身に着けて

 やるんだからな!だから邪魔するな!

 あっちへ行けったら!」


フロイド子供

「ジェイド、あのタコ面白いね」


ジェイド子供

「ええ、フロイド。興味深いですね」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


アズール

「そして、ひたすら勉強を

 続けて数年が過ぎ、」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

フロイド子供

「隣のクラスのデブ人魚が急に激やせ

 して、彼女ができたんだってー」


ジェイド子供

「かわりに、彼自慢のテノールが

 酷いしゃがれ声になったそうです」


アズール

「へぇ、そう」


ジェイド子供

「別のクラスのボサボサのくせ毛に

 悩んでいた人魚もらサラサラで

 綺麗な金髪になったとか」


フロイド子供

「代わりに、速く泳ぐための

 大きな尾びれが無くなった」


アズール子供

「ふぅん、なるほど」


ジェイド子供

「ねえ、アズール。全部

 君の仕業なんでしょう?」


アズール子供

「僕の?なぜ?」


ジェイド子供

「そんな強大な魔法、脳天気な

 魚達には到底使えません」


フロイド子供

「タコちゃん、ずーと

 魔法の勉強してたじゃん」


アズール子供

「ふ、ふふ、ふふふ!ははは!!

 そうですか。まさか、

 もうバレてしまうなんてね」


フロイド子供

「じゃあ、やっぱり?」


アズール子供

「ああ、そうさ。僕はついに完成させた

 この魔力を込めた契約書。これに

 サインすれば、どな能力でも相手から

 奪うことができる。その名も

 イッツアディール

《黄金の契約書》!今度は僕がこの

 魔法であいつらをひざまづかせてやる

 お前らの長所は全部僕のものだ!!

 アハハハハ!!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


アズール

「僕は1秒たりとも忘れたことは

 なかった。僕をバカにしてたヤツら

 いじめたヤツらの姿を。そして時間を

 かけて観察してきたヤツらの弱み、

 悩み。僕は全部握っている!


 弱みを握れば、早く泳げるヤツの

 尾ひれが奪える。悩みを握れば、

 歌が上手いヤツの歌声も奪える

 この契約書があれば、僕は無敵だ!


 僕はもうらグズでノロマなひとり

 ぼっちのタコじゃない!僕は、この

 力で全てを支配してやる。僕を馬鹿に

 したヤツらを、今度は僕がひざま

 づかせてやるんだ」

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