💚💙〜よく見てるよね〜
「あべちゃん、髪染めた?」
「え?…うん染めた」
「いいじゃん」
「ありがとう………よく気づいたね」
「そう?」
久々に染めた髪はほとんど色が入らなくて、たぶん誰にも気づかれないだろうなと思ってたから、翔太が気づいたことに純粋にびっくりした
「よく見てくれてるんだね」
「っ、…そうかな」
身長差のせいで、少し上目遣いになりながら話してた翔太が、ふいっと目線を落とした
よく見ると耳の淵が少しだけ赤い
「だって、翔太が初めてだよ。気づいて声かけてきたの」
「そーなの?……わかるけどなぁ」
さっきよりも少し俯いて、覗き見てくる
ちらりと目線が合うとぱっと逸らす
(…ん〜〜?もしかして照れてる?)
ちょっといじらしい仕草が、イタズラ心に火をつける
「翔太」
「ん?なに?……わぁ!」
グイッと腰に手を回して抱き寄せる
「え?!なに?!」
分かりやすく慌てふためく
「誰も気づかないと思ってなかったことに気づいてもらえるって嬉しいね。ありがとう」
「……どういたしまして………えっと、この手はなんで?……近いんだけど」
恥ずかしいのか頬を染めながら、困惑気味に眉が下がってる
少し警戒心を滲ませながらの、より至近距離からの上目遣い
翔太は俺相手にはあんまり強く出てこない
(かっわいい〜)
「ん〜、なんか嬉しくてさ」
「そう……あの、離してもらえると……」
「えー、なんで、いいじゃん」
「っ、だって…!」
グッと力を入れてより引き寄せれば、翔太の体に緊張が走るのがわかる
少し頬の紅が濃くなるのを隠すようにして手を鼻の上にかざして、横を向く
それでも俺の反応が気になるのか、流し目気味にこちらを確認する目線が煽情的だ
「翔太は、」
途中で区切って、腰を抱くのとは反対側の手をすっと頬に添える
少し触れただけでもわかるくらいに熱い
「っ、なに、」
空いてる方の頬に、ちゅっと口付けをして、その流れで耳元で囁く
「今日も可愛くてキレイだよ」
すっと顔を離して観察すれば、目を見開いて、ぶわわわわと顔全体が真っ赤に染まる
「は?ちょ、え?………っ!、あべちゃん、熱、あるんじゃ、ないの」
「えー?顔があっついのは翔太の方でしょ?」
今度は両手で頬を包んで目を合わせる
恥ずかしさのせいか少し瞳が潤んでる
「もう!あべちゃんからかってるでしょ!」
涙目で頬を染めた顔では、まゆを吊り上げて怒っても、ただ可愛いだけだ
「ふふふ、かーわいー」
「はなして!」
「ははは、ごめんごめん」
「もう!」
これ以上はほんとに怒られるなと、パッと手を離して、頭を撫でて早々に退散する
「嬉しかったのはほんとう、翔太ありがとう」
「……ん」
振り返って確認した翔太は、顔を両手で仰いで熱を冷ましていた
(ほんと、俺のこと大好きだよね)
コメント
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素敵なお話です😊 💚の誕生日のインライですね。
昨日、運良く途中から見れたインライですが、内容そこしか覚えてないです笑💚💙(ごめんなさい てことで走り書きですが書いちゃいました笑
わかる、わかるよ、昨日のインライは良かったです非常に💚💙