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いつものように朝がやってきた。
スズメがチュンチュンと鳴いている。
ところが…、
「ぼーにん!早く行きなさい!」
すると、家から棒人間のぼーにんが出てきた。
表情からは何も心の中を読み取れない。
「ふぁーい」
あくびをしながらゆっくりと学校に歩いていくぼーにん。
そう、今日は始業式だ。
ぼーにんくんは今日で5年生になる。
すると、ぼーにんくんの目の前の家のドアが開く。
「あぎゃん」
ぼーにんくんは鼻血を出しながら言った。
「あ、おはようだめおくん」
だめおくんはぼーにんくんの一番の友達であった。
ぼーにんくんも成績が悪いが、だめおはぼーにんくんと成績の最下位を争うレベルである。
「やあ、、」
元気がなさそうなだめおくん。
ぼーにんが問いかける。
「どうしたの?」
「なんか、今日とても嫌な予感がするんだ。学校行きたくないって言ったら、お母さんがとても怒って…、」
「そんなの、大丈夫。いいこと、あるブフッ」
ぼーにんくんの顔に拳がめり込む。
「だ、大丈夫?ぼーにんくん、」
そこに黒い影が近寄る。
クラスのガキ大将、たかしだ。
「挨拶はこれくらいしないとな」
「あ、あひぃぃぃ、、、」
ぼーにんくんが恐怖の余り声を出す。
「はい、ドーン!」
やはり、たかしの繰り出すパンチの威力はすごい。
たかしが言う。
「だめお、お前も挨拶しようぜ!」
「うぎゃゃゃゃゃゃゃ、、、」
だめおの嫌な予感はこれに留まらなかった。
だめおに備わる能力のことはまだ誰も知らない。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴った。
教室には、友だちが全員いた。
いや、一人居ない奴がいる。
ミライだ。
その時、学校に忍び寄る影に気づいたのは、ミライだけかもしれない。