テラーノベル
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その時、チャーリー達に襲いかかるエクソシスト達が……
「チャーリー!!」
ノアは考えるよりも先に身体が動いていた……
「が……はっ……っ!!」
聖なる槍がノアの美しい黒羽を何本も貫き、肉体を引き裂く。
傷口から光を放つ血が流れ落ち、地面を赤く染めていく。
全身を襲う焼けるような激痛に視界がぐらつきながらも、ノアはしっかりと大人の脚で地を踏み締め、チャーリーたちの盾となり続けていた。
「ノア――ッ!!」
チャーリーは涙を流しながら、ノアの傷だらけの背中に手を伸ばそうとした。
「お願いノア、もうやめて! 私たちのために、そんな……ボロボロに傷つくなんて……!」
しかし、ノアは決して一歩も退かない。前髪の奥の赤い左目をきらめかせ、上空のエクソシストたちを見据えたまま、どこまでも凛とした声で呟いた。
「嫌……嫌よ。私の身体なんて、いくら傷ついたって構わないわ。だって、生前の私は、ただ病気で死んでいくだけの、誰にも必要とされないゴミみたいな存在だったもの……」
ノアの隠された左目から、大粒の涙が溢れる。けれど、その声は静かで、深い優しさに満ちていた。
「でもね、この地獄で……チャーリーちゃんは、私のこのお姉さんの姿を『綺麗だね』って言ってくれたわ。ハスクは、私が作ったクッキーを『悪くない』って食べてくれた……。エンジェルくんも、ヴァギーちゃんも、みんなみんな、私を一人ぼっちにしないで、ここにいていいよって、優しくしてくれたじゃない? 生前、誰も愛してくれなかった私に、初めて『大好き』な人をくれたのは、天国の神様なんかじゃないわ。このホテルのみんななのよ……!」
ノアの背中の黒羽が、バチバチと黒い雷を帯び始める。貫かれた聖なる槍が、彼女の圧倒的な魔力の圧力によって、ミリミリと音を立てて逆に押し返され、砕け散っていく。
「だから……私のたった一つの宝物を、あなたたちみたいな冷酷な天使(化け物)に、指一本触れさせやしないわ」
その静かな、けれど命を賭した愛の言葉は、背後にいるチャーリーたちの胸の奥へ、激しく突き刺さった。
「ノア……あんた、そこまで俺たちのことを……」
エンジェルが、4本の腕で銃を握り締めながら声を震わせた。胸の奥から、今までに感じたことのない熱い感情が込み上げてくる。
「クソッ、守られてばっかりなんて、格好悪くてやってらんねえよなァ!」
ハスクもまた、帽子を深く被り直し、獰猛な笑みを浮かべた。
「ああ、全くだ。せっかく美味いクッキーを焼いてくれるお嬢さんを、あんな鳥の串焼きみたいにされて黙ってられるかよ」
ヴァギーが槍を強く握り直し、ノアの隣へと一歩踏み出す。
「ノア、あなたの覚悟、しかと受け取ったわ。あなたを一人で死なせたりしない。天国の連中に、私たちの絆を見せてやりましょう!」
そして、誰よりも心を動かされたのは、チャーリーだった。ノアの純粋な優しさと、ホテルを愛してくれる強い想い。それがチャーリーの魂に火をつけた。
彼女の瞳が魔力で真っ赤に染まり、頭上から悪魔の角が鋭く伸びる。
「ありがとう、ノア……! あなたが私たちを愛してくれたように、私たちもあなたを絶対に守るわ! みんな、ノアの道を切り開くわよ!!」
「「「おおおおおっ!!!」」」
ノアがその身を挺して作った一瞬の隙。
そこに、魂を震わせたホテルの仲間たちが一斉に飛び出した。
「ハァーーーッ!」
ヴァギーがノアの翼の隙間から鋭く跳躍し、迫り来るエクソシストの喉元を天使の槍で正確に貫く。
「オラオラオラ! 我が物顔で突っ込んできてんじゃねえよ、この羽虫どもがァ!」
エンジェルがトンプソンを乱射し、上空の天使たちの翼を蜂の巣にして叩き落としていく。
ハスクが放つ爆発するトランプの束が、ノアを狙おうとした天使たちの顔面で次々と炸裂した。
「みんな……っ」
傷だらけのノアの瞳に、仲間たちの勇敢な姿が映る。
その感動が、彼女の身体に再び凄まじい魔力を漲らせた。
肩のレインが、主の意思に応えるように天を引き裂く大音量で鳴く。
――ガァアアアアアアアッ!!!アダムを抑え込んでいた残りの29羽のカラスたちが一斉に反転。
黒い流星群となって上空から舞い戻り、チャーリーたちの攻撃と完璧に連携して天使たちの陣形をズタズタに引き裂いていく。
「ノア! 今よ! 一気に決めるわよ!」
チャーリーが巨大な魔力の光を両手に集め、ノアの隣に並び立つ。
純白の悪魔の衣を纏ったチャーリーと、漆黒の黒羽を広げたノア。地獄の未来を担う二つの大いなる魂が、今、完全に共鳴していた。
コメント
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ああ、もう、この回は本当に胸が熱くなりました……! ノアの「生前は誰にも必要とされなかった」という告白と、「ホテルのみんなが初めての宝物だ」という宣言の対比が、あまりに美しくて泣けました。自分を犠牲にしてでも仲間を守ろうとする覚悟と、それに応えて全員が立ち上がる連携——この絆の描き方が本当に素晴らしいです。チャーリーの角が伸びるシーン、鳥肌立ちました🤍