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初めて出会った時、なんとも思っていなかった存在が時を重ねるにつれて愛おしくなった。離したくないと思った。
学校で出会う度に胸を高鳴らせた。無邪気な笑顔に、俺にだけ分かる幼馴染トークをして、幸せだった。
だからこそ、この”さよなら”は大事だったんだと思いたい。
さよなら俺の親友。さよなら愛しかった人。君が僕のことを思っていてくれたら…なんて、もう考えたりしないから
「Nakamu。俺これから一人で帰るわw」
学校の帰り道。いつもの公園前。静かに鳥が鳴いている。綺麗な夕日に照らされてNakamuの水色の瞳は映えていてとても美しい。そんな中。俺は彼に別れを告げた。
「急にどうしたんだよBroooork…?俺らと帰るの嫌になった?」
少し困ったように。でも冗談だろ?っと笑いながらNakamuは俺の顔を覗き込む。そんなNakamuをまた好きになる。全ての行動が好きで好きでたまらない。
「ははっw、本気だよw。ただ一緒に帰んなくなるだけだし別に今までと変わんないでしょ?」
あくまでいつも通りに、僕は彼を突き放した。
「…そっか。分かったよ。帰らなくなったからって学校でも話さないとはやめろよ?」
少しNakamuが悲しそうな顔をしてたと思ったのは、きっと僕がそう思いたかったからなんだと思う。
「じゃあ。また学校でね。Nakamu」
僕がそう言うとNakamuはまたな!といつも通りの笑顔を僕に向けた。
一人で帰りながら、僕昔のことを思い出していた。
最初の頃は2人で帰ってたはずなのに、いつの間にか何も言わずとも帰るメンバーは増えていた。俺の知らないうちにだ。Nakamuとはクラスが2回離れた。けど3回目は同じクラスになれた。
クラスが違っても話しかけに行っていたがクラスが離れている間に彼には俺以上に大切な人存在が出来たようでそいつはいつも俺達の帰りを邪魔してくる。
最初は対抗心だって燃やしてたりもした。遠回しにNakamuに嫌だと伝えてもみた。でも、僕の気持ちにも気づけない君だからそんな遠回しなこと分かってくれるはずもなく
僕はその日、1人の幼馴染とさよならをした
ーー好きだよ。僕の愛しい幼馴染