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あの別れを告げた日から僕はNakamuのことを避け続けた。休み時間は机に突っ伏して、帰りは急いで帰って、行きもNakamuとは違うルートから帰る生活をおくった。やってみると意外と簡単なもので僕は次第にNakamuにあんなにも強く抱いていた好きという感情は薄れていっていた。


「なぁ、Broooork」


僕が机に突っ伏していると話しかけてくる声がした。なんだよ。そう思いながら僕は顔を上げた。そこには僕の恋敵とも言えるシャークんが立っていた。


Nakamuの大切な人。僕が1番顔を合わせたくなかった人。少しのため息をついて僕は彼を少し訝しがりながら顔を上げて目を細める。


「何?僕になんか用?」


シャークんはそんな僕の様子に気づいたように薄く笑うと要件を話し始めた。


「Nakamuがお前のこと心配してんだよ。話しかけても寝てて話せないし帰りも会わなければ行きも会えない。お前と話す時間が無いってよ」


話終わるとどこかに行く気は無いようで僕の前の席の子の椅子に腰掛けると僕の方を向いて肘を着いたシャークん。僕は分からなかった。シャークんには友達が沢山いるしなんで僕にまでちょっかいをかけてくるんだろう。僕には理解が出来なかった。


「運が悪いだけだよ。話せる時に話せばいいんだから」


僕が少し不機嫌そうに答えるとシャークんは少し目を細めた。


「でもLINEも見てないらしいじゃん。いつ話すってんだよ」


僕は痛いところをつかれたな。と思った。事実だったからだ。Nakamuと話すとまたこの薄れた感情が燃えてしまう気がした。またあの頃のように好きで好きでたまらなくなって、でも僕が1番じゃない。そんなの耐えられる気がしない。だから僕はこのままでいなくちゃいけない。


「いつかはいつかだよ。もう分かったらあっち行ってよ。僕は眠いんだから」


そして僕はまた机に突っ伏した。暫くシャークんはその場に留まっていたようだったが諦めたのか数分後には自席に戻りどこかに行っていたのか、帰ってきたNakamuと話していた。話し声を聞いて僕は涙が出そうだった。



だって






ーーーNakamuは僕がいなくなっても普通だったから

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