テラーノベル
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「羅依のです。貸してって言ったらパジャマか?って言ってたけど…おかしいですか?」
「おかしくはないよ。知ってる者が見れば騒ぎそうなだけ」
「知ってる?」
特に私の知るブランドではない、前は黒無地、後ろにゴールドの読めない英文字か記号がごちゃごちゃとあるだけなんだけど。
「それ、昔ここにあった俺たちのチームの」
「…ヤンチャが溜まってたという?」
「今や、ヤンチャはサイサイ先生の代名詞」
「失礼な…」
「羅依、まだ持ってたんだな」
「着てるのは見たことないですけど…これってまずいですか?」
「いや。羅依の嫁って分かってるんだし、いいんじゃないか?」
「どうした?」
私がTシャツの裾を引っ張りながら植木さんと話しているところへ、羅依とタクが来た。
「羅依…言ってよ…これ」
「いいだろ」
「わぁ、なっつかし。これ、知ってる奴が見たら‘チーム復活か?’って騒ぐんじゃない?」
「タク…それってまずいよね?」
「いいんじゃない?噂も話題も、悪いものでなければ歓迎。羅依や俺たちが着てるとまずいけど」
それは復活ということになるんだろう。
「才花、それ脱げ」
「脱いでどうするの?」
「このシャツと交換。気になるなら脱いで行け」
「うん」
「「おいおいおいおい…」」
私と羅依がさっさと脱ぐのでタクと植木さんが慌ててるけど、私はトレーニング出来るトップスを着てるし、こんなのタクも何度も見てるのに。
羅依が上半身裸のまま、脱いだ光沢あるネイビーシャツを私に着せてくれると、ボタンをいくつか止めてくれる。
「おっぱじめそうな雰囲気で着せてんのな、羅依」
「…植木さんって、そーいうことばかり考えてるんですか?」
「才花、ほっとけ。裾は結ぶか?」
「そうだね、長すぎだもんね」
袖は捲っても動くうちに落ちるだろう。
それもいいか。
「はい、羅依」
「ん」
少ししゃがんだ羅依にTシャツを被せてから、私はもう一度マイクをつけ水を一口飲む。
「たぶん、夏が来てるよ」
「タクの彼女?今日、お休みなの?」
「早番だって」
「分かるかなぁ…」
「レクチャー中は無理だろ。後で紹介する」
「うん、ありがとう。じゃあ、いってきます」
私は部屋を飛び出して歩きながらストレッチする。
下のスタッフ出入口に、昨日も見たスタッフを見つけて
「おはようございます」
と昨日教えてもらったように挨拶すると
「おはようございます。今日は20人近くが入れなかったんですよ」
と教えてくれた。
「植木さんの作戦通りに進んでますね」
「そういうことですね。お願いします」
ゆっくりと扉を引いてくれたので
「いってきます」
私はフロアへ駆けて行った。
コメント
2件
筋肉痛のためお休みします😂😂😂
今日はどうにかギリで入れましたっ( •̀ω •́ゞ)✧ビシッ!!サイサイよろしくお願いします!!! 夏さん達わかるかな〜!チラチラ見たら失礼かな🤭 Tシャツはヤンチャチームの時のだったんだ✨そりゃ知ってる人が見たら大興奮だよ〜(ง˚Д˚)งウォォオオーー!!!! 私達も作ったな( * ॑꒳ ॑*) 。oO 植木さん!そんなに色っぽかったの?2人の着せ合ってる姿🤭