コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「はぁ〜息抜き息抜き」
授業の終わりに屋上にやって来た雪乃と美希。
背を伸ばしながら手すりに寄りかかり風を感じる。
「やっぱ屋上の風は気持ちいいね」
「そうね。私もたまに来てたわ」
屋上からの景色はどこまでも街並みが広がっており、爽やかな風に吹かれていた。
微睡んでいる2人のそばに、1匹のポッポが寄ってくる。
「こんにちわ」と雪乃が話しかけると、ポッポは鳴きながら翼を羽ばたかせた。
雪乃は微笑んだ後、目を閉じる。
そして歌を口ずさんだ。
どこまでも響き渡るような、綺麗で澄んだ歌声。
それを隣で聞いていた美希は、驚いて雪乃を凝視した。
そして、柔らかく微笑む。
「…………あなただったのね」
小さく呟いた声は風に流されていく。
雪乃のそばには沢山のポケモンたちが集まり、その歌声を心地良さそうに聴いていたのだった。