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新世界のとある海にて〜
『見つけた』アマガサはそう言って単身ハナフダの船に乗り込んだ。
『ようハナフダ久しぶりだな』『ん?お前どっから乗り込んだ?まぁいい何の用だ?』『少し助けてほしくてな』そう言いアマガサは経緯を話した。
『元白ひげ海賊団二番隊隊長兼元ロジャー海賊団船員光月おでん…か、とんでもねぇもん敵に回したな』そう言いハナフダは集めていた手配書を掻き分け始めた。
『20億以上の賞金首だもんなぁ』そう言いおでんの手配書を見つめながらハナフダは言った。
『でももう戻れない』少し悲観したような声色でアマガサは言った。
『わかった加勢しよういつ行けば良い?』『できるならすぐにでも鬼ヶ島に向かってくれもう時間がない』ハナフダはそれほど脅威が迫っているということに驚いたがアマガサの言うことに承諾した。
『だがお前はどうするんだ?』『これからドフラミンゴとゴウショウの元へ行く』アマガサがそう言うとハナフダは『おでんは分かるがそれほどワノ国の侍は強いのか?』と言った。
それに対しアマガサは『鎖国した国だが一人一人のレベルが異常に高いその中でも一騎当千の猛者たちだ』それを聞いたハナフダはこの戦いが如何に壮絶を極めるかを感じた。
『さてそろそろ行かせてもらうぞ』『あぁ無事を祈る』そう言ってハナフダはアマガサを見送るとワノ国へと舵を切った。
その後アマガサはもう一隻船に乗り込んだ。
『初めましてゴウショウ』アマガサは4メートルはある大男にそう言った。
『ん?カチコミか?ってあんたカイドウさんの!?』大男は一度アマガサに敵意を向けたがその後それを解きアマガサの方に駆け寄ってきた。
『こちらこそ!初めましてアマガサさん!』そう言い大男はアマガサと握手した。
鋼鉄のゴウショウ、ゴウゴウの実を食べた全身鋼人間である、懸賞金5億5500万ベリー。
『もしかしてなんかの宴すか!?』それを聞いたアマガサは少し悲しそうな顔をして『援軍要請だ』と答えた。
その後アマガサはゴウショウに経緯を話した。
『なんだお侍さんか!大丈夫だアマガサさん!俺たちがぶっ飛ばしてやるからよ!』ゴウショウは笑顔でそう言った。
(頼もしいな、それにモンテロとも気が合いそうだ)そう思ったアマガサは少し安心した。
(これなら大丈夫だろう)そう心の中で唱えるとアマガサはゴウショウの船を後にした。
(後はドレスローザか…)
ワノ国にて〜
『アマガサから連絡がきたぜ後はドフラミンゴだけだってさ』アルベルはでんでん虫を置いてそういった。
それを聞いたカイドウは『ドフラミンゴか…』と呟いた。
『どうかしましたか?カイドウさん』サイエンは心配そうにそう言った。
『アイツが来るとは思えなくてな…』『確かにそうだな、傘下とは言えど他の傘下よりも一定独立を保ってる』モンテロもカイドウと同じくそう言った。
『じゃあ、アイツは来ないと?』『そうなっても仕方ないだろう』カイドウはそう言うとでんでん虫を取った。
『アマガサ計画変更だ、鬼ヶ島に戻れ『は!?どうして…わかった行こう』そう言いアマガサは鬼ヶ島に向かった。
『あと少しであいつら三人が集まるオメェら準備しておけ』カイドウはそう言うとおでんとその家臣の似顔絵を出した。
『おでん及び赤鞘九人男、計十人がここへ攻め入るだろう』カイドウは手配書を睨みながらそう言った。
『おでんもそうだが特に注意しねぇといけねぇのがこの三人だ』そう言ったアルベルは三人の手配書を掴んだ。
『錦えもん、でんじろー、アシュラ童子、この三人だ』そう言いアマガサは手配書を元の位置に戻した。
そこへ『連れてきたぞ』とアマガサたちがやってきた。
『久しぶりだなカイドウ』『おうおう!お侍さんってのはどこにいるんだ!?』アマガサ隣に並んだ二人は明らかに雰囲気が違い猛者ということが一目見てわかった。
(ハナフダは知ってたがコイツがゴウショウか…)モンテロがそう思いゴウショウを見ていると『お!お前がモンテロかよろしくな!』とゴウショウはモンテロに声をかけた。
『こちらこそよろしくっす!』とモンテロは愛想良く答えた。
『すげぇの連れてきたなアマガサ!』そう言いながらカグラが駆け寄ってきた。
『念には念を入れとかないとな、そういや討ち入りの日の情報は掴めたか?』『掴めたよ、三日後だ』アマガサはそれを聞きとうとう決戦が迫ってきたことに少し緊迫した。
『まぁ落ち着け、ここにいる全員の懸賞金を思いだしてみろ』カグラはアマガサと反対に余裕を持ちながらそう言った。
百獣のカイドウ 34億6100万ベリー。
火災のキング 9億5000万ベリー。
疫災のクイーン 8億ベリー。
震災のモンテロ 5億5000万ベリー。
鬼神アマガサ 8億8000万ベリー。
剣客カグラ 2億7000万ベリー。
トカゲの王ハナフダ 6億1900万ベリー。
鋼鉄のゴウショウ 5億5500万ベリー。
この八人は一騎当千をも上回る猛者中の猛者たちだ。
『確かになこれだけいればアイツらも返り討ちにできるさ』アマガサはカグラに励まされ心が楽になったが言葉にし難い懸念が残っていた。
一方モンテロはゴウショウと今までの旅の話で盛り上がっていた。
『そうだモンテロ!決戦の前祝いで酒でも飲まねぇか!?』『前祝いっすか!いいっすね!』と二人で酒を酌み交わしている。
(みんな楽しそうだ俺も楽しまなきゃな)モンテロたちの姿を見たアマガサは心の中でそう呟いた。
おでん城にて〜
『いってらっしゃいませ貴方』美しい水色の髪をした女はおでんにそう言った。
『父上必ず帰ってきてくださいませ』またその隣にいる齢5つほどの子供もそう言った。
『なーに心配するなトキ!俺は必ず戻ってくるからよ、モモも帰ってきたらおでんを振る舞ってやるからな』おでんはそう言うとゆっくりと前を向いた。
『行くぞお前たち』『はっ』おでんを先頭に赤鞘九人男たちは花の都へと降りていった。
そしてちょうどおでんたちが花の都に降りてきた時だった。
『やぁおでん殿』そう言い一人の男がおでんを呼び止めた。
『コタツ殿どうしてここに!?』そこにいたのは光月スキヤキの筆頭家老である上田コタツだった。
『鬼ヶ島へ行くのだな』『えぇ、カイドウを討つ為に』そのまま少し沈黙が続いた。
『私にも死場所をくれないか』唐突にコタツはそう言った。
『コタツ殿正気ですか?』『あぁ、アイツを殺してワノ国に安泰をもたらすため』そう言い刀の柄に手を置いた。
『承知した、では行くとしよう』そう 言いおでんは花の都を抜けて港に向かった。
『着いたぞ刃武港、いよいよ決戦だ』そう言いおでんは鬼ヶ島を睨んだ。
『いざ!参る!』そう言いおでん達は荒波の立つワノ国の海へと繰り出していった。
一方ドレスローザにて〜
『いいのか〜ドフィ〜ワノ国に行かなくて〜』
トレーボルは不思議そうにドフラミンゴに尋ねた。
『俺が今回の戦いで動かないわけがないだろう』そう言いドフラミンゴは録音でんでん虫のスイッチをいれた。
『俺たちが鬼ヶ島で戦っている間お前たちはワノ国の九里にあるおでん城を襲撃しろ』とその録音でんでん虫からはカイドウの声が聞こえてきた。
『なるほどなそれじゃ今すぐにでも出発か?』ピーカはそう言うと玉座から立ち上がった。
『あぁ、お前ら船を出せ!出航だ』『おう!』そうしてワノ国では百獣海賊団、おでん率いる侍一行、ドンキホーテファミリー、3つの勢力が激突することとなる。
第10話 完