影山零の「複合エゴ」によって同点に追いつかれた潔チームは、絶体絶命の状況に陥っていた。影山はもはや、潔や蜂楽の能力の「コピー」ではなく、それらを融合させた「上位互換」としてフィールドに君臨していた。
「どうする、潔?こいつ、俺らの全部喰って、さらに強くなってる!」蜂楽が焦りの表情を見せる。
潔は冷静に影山の動きを観察していた。「あいつの『複合エゴ』は強力だ。でも…それはあくまで俺たちの『過去のデータ』の組み合わせだ」
潔は蜂楽を見る。「俺たちに必要なのは、あいつがまだ『模倣』できない、俺たちだけの『化学反応』だ!」
潔と蜂楽はアイコンタクトを交わし、互いのエゴをぶつけ合うのではなく、完全に同調させることを選択する。
試合再開。ボールは潔から蜂楽へ。影山は二人の動きを同時に追うが、二人の連携は彼の予測を超えていた。蜂楽はあえて自分のドリブルのリズムを崩し、潔の「視野」が求める完璧なタイミングと位置へパスを出す。
「そこだ、潔!」
潔は、蜂楽のパスが来る地点と、ゴールが生まれる座標を重ね合わせる。「喰らえ、俺たちの『共鳴(レゾナンス)・シュート』!」
潔の放ったシュートは、蜂楽の変則的な回転と、潔の最短距離の弾道が融合した、新たな軌道を描く。影山はそれを模倣しようとするが、二人のエゴが織りなす「予測不能な連携」は、彼の計算能力を超えていた。
「くそっ…!こんなの、データにない…!」
ボールは影山の指先をかすめ、ネットに突き刺さる。スコアは3-2。
これは、個のエゴがぶつかり合うだけでなく、互いのエゴを認め合い、新たな化学反応を生み出したオリジナルが、模倣を超えた瞬間だった。戦いは、個の才能から、新たな連携の次元へと進化していた。
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コメント
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ノベルでこんなにかけるんだ!✨️ふぉろーありがとう!!(⌒▽⌒)