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裏側
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検索窓に「SnowMan」と入力し、指先で確定ボタンを押す。
画面いっぱいに記事や写真が並んだ。
白い衣装をまとった8人の男たちが笑顔で映っている。
――8人。思っていたよりも多い。
そして、その中のひとりに見覚えのある顔を見つける。
「渡辺翔太」
スタッフたちが興奮気味に口にしていた名前。確かに、そこには今日サロンに来た彼が写っていた。
ステージ衣装を身にまとい、照明を浴びている姿は、ついさっきまで僕がハサミを入れていた青年と同じ人間とは思えないほどだった。
「ほんとに…芸能人なんだな」
思わず声が漏れる。
僕は芸能界のことに疎くても、画面越しに伝わる華やかさとオーラの強さだけは理解できた。
渡辺はその中でも笑顔が柔らかく、まっすぐカメラを見ている。
記事をいくつかタップしてみる。
「SnowMan、最新シングルが大ヒット」
「8人の絆と挑戦」
「人気急上昇のジャニーズグループ」
スクロールしても次から次へと情報が出てくる。
人気。話題性。勢い。
それらの言葉がずらりと並んでいて、今まで知らなかった自分が少し取り残されたような気持ちになる。
――でも、不思議だ。
僕の中で強く残っているのは、記事の華やかな文字でも、舞台の照明でもなく、サロンの椅子に腰かけたときの渡辺の自然な笑顔だった。
芸能人らしいオーラを纏いながらも、あのときは一人の客として僕の前にいた。
そのギャップが、どうしても気になる。
ロッカー室の時計はすでに夜の九時を回っていた。
スマホを閉じようとした指先が、一瞬ためらう。
――もう少しだけ、見てみようか。
そんな衝動が胸の奥からせり上がってきた。
SnowManという名前を、もう一度検索バーに打ち込み直す。
今夜は眠れないかもしれない。
けれど、その予感すらどこか心地よかった。
投稿出来てなくてごめんなさーい🙇♀️