「みこちゃん
、こっちこっち。すごい眺めだよ」
「わ、海キラキラしてる……ホテルの部屋、めっちゃ綺麗……!」
南の島でのリゾート旅行。
数ヶ月ぶりのまとまった休暇に、すちが選んだのはプライベートヴィラ付きの高級ホテルだった。
──が、チェックイン後、案内されたヴィラに入った瞬間。
「……あれ、なんか……閉まった?」
「え、ドア……開かない?」
そう。またしても扉が自動的にロックされ、壁には白く光るあの言葉が浮かび上がった。
《𓏸𓏸しないと出られない部屋》
「……またこれ……!?」
「……このホテル、仕掛け系だったの?」
みことが慌てる横で、すちはなぜか楽しげに微笑んでいた。
「ねぇ、みこと。俺たち、前回より仲良くなってるよね?」
「……なにその顔。……まさか、楽しんでる……?」
「もちろん」
ベッドの上に置かれていたのは、白い薄手のガウンと、オイルの小瓶。
天井の照明は薄暗く、ラグジュアリーな香りがふわりと漂ってくる。
「……これ、もう“そういう部屋”じゃん……」
「うん。でも、もう怖がる理由はないよね?」
「……っ」
ほんのり頬を染めたみことを、すちはそのままそっとベッドに押し倒した。
「このオイル、使っていいってことなんだよな……」
「や、やだ……そんな指で触ったら……」
柔らかな手が、みことの胸元を撫でる。
シャツの隙間からすべり込むオイルを塗られながら、みことは無防備に喘いだ。
「ここ、海が見えるんだ……でも、外からは見えないってやつかな」
「そ、そっち見ないでよぉ……っ」
身体中がじっとりと艶めき、照明がそれを際立たせる。
すちの指がオイルで滑りながら、内ももへ、そしてその奥へと忍び込んだ。
「濡れてきた。オイルだけじゃないよな、これ」
「うぅ……えっち……っ」
ガウンを脱がせられ、シーツの上に寝かされたみこと。
肌はうっすらと汗ばんで、すちの視線を受けるたび、びくんと跳ねた。
「みこと、ちょっと足開いて……」
「ん、……こ、こう……?」
恥ずかしそうに開いた脚の間に、すちは膝を差し込み、ゆっくりと自身をみことの中へ沈めていく。
「……っあ、ぁ……ふ、っく……!」
「力抜いて、吸い込んで……そう、うまいな……」
窓の外では波の音が優しく響いていた。
リゾートの解放感と、誰にも見られない秘密の時間。
そのすべてが、ふたりの身体を熱く絡めていった。
「……すち、くん、っ、だめ、またイく……っ」
「イっていいよ、いっぱい気持ちよくなって……」
突き上げられるたびに、みことは甘い声を漏らし、すちの腕にしがみつく。
「っ、あっ、ん、っ……だ、いすき……っ」
「俺も……もっと奥、欲しがってるよね……?」
ふたりの快楽は、潮騒より激しく打ち寄せ、やがて同時に達した。
翌朝──。
ベッドの中、みことがもぞもぞと動く。
「……ねえ、すちくん……」
「ん?」
「……この部屋、もう出られるけど……」
みことは上目づかいで、すちの腕にしがみついた。
「……もうちょっと、𓏸𓏸しよ?」
すちは笑って、みことをもう一度抱き寄せた。
窓の外には変わらず、美しい青い海が広がっていた。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!