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家に着く。
もう、18時か。
夕食の準備をしよう。
琥珀さんと茜さんの2人と、夜ご飯を作る。
今日はオムライスとサラダ、あとコーンスープ。
『今回は美味しいの、できると思うから…』
琥珀さんは、ちょっと心配そうだった。
でも、僕も茜さんも料理はほとんどできない。
オムライスは琥珀さんにお願いして、
僕はきゅうりを切り、茜さんはレタスの葉を剥がす。
そして、
ミニトマトを添えて、
サラダが完成した。
まぁ、こんなもんか?
オムライスも、もうできそうだ。
他にできる準備をしておこう。
そして、
完成した。
「「「いただきます。」」」
さて、食べよう。
オムライスをひとかけらスプーンに乗せ、口に運ぶ。
!
『美味しい!』
卵が、ふんわりとしている。
『美味しいよ琥珀ちゃん。あとで、オムライスの作り方教えて?』
茜さんも、気に入ったようだ。
『うふふ、ありがとう。作り方は、また次の時に教えるね。』
そうだな。
僕も、料理の作り方を教えてもらおうかな。
スマホでも、調べたら出てくるかな?
こんな、美味しい料理を作ってみたいと、
そんなことを思ってしまうオムライスだった。
食べ終わって、
風呂の時間。
『今日はみんなで入ろ?』
へ?
『いや、流石に3人は入れないと思うよ…』
2人でも、かなり狭かったし、
無理がある。
なんとか、みんなで入ることは避けた。
琥珀さんと茜さんが先に風呂に入って、
僕は、2人が出た後に入る。
1人の時間だ。
2人には悪いけど、1人の時間もいいと思う。
何も考えず、ボーっとする。
けど、
-『君は自分から攻撃をしない。相手からの攻撃を受けてから戦うようにしているみたいだね。』
『君は、敵にも優しくしようとしてるように見える。それじゃあ、近いうちに殺されちゃうよ?』
『まず君は半年ほど眠っていたみたいだけど、今の君はあまりに弱すぎる。』-
あの時のレインの言葉が、頭をよぎる。
なるべく人を傷つけず、正しく、強くなるためにはどうすればいい?
『人を救うためには、犠牲も必要なんだよ。』
犠牲。
何かを買うのにお金が必要なように、
何かを得たいのなら、それ相応の代償が必要なんだ。
昔の僕は、どんな選択をしたんだろう。
何をすればいいか、わからなくなってきた。
もう出よう。
風呂を出る。
その後は、寝る準備をする。
『今日はみんなでねよ?』
『流石に3人は難しいんじゃないかな。』
2人までだと思う。
3人いたら、寝返りすらできないだろう。
昨日も、一昨日もこの話をした気がするけど…
『甘ちゃん、最近一緒にいてくれないから寂しいよ〜』
琥珀さんが、頬を膨らませていた。
『今までずっと一緒にいすぎただけじゃないか。』
『そうかもしれないけど、ずっと一緒がいいの。』
これでも結構一緒にいた気がするんだけど…
仕方ない。
『わかったよ。茜がいいなら、みんなで寝よう。』
『いいよ。私もそうしたい、から。』
茜さんもいいみたいだ。
僕は、ベッドで横になる。
『甘ちゃんは真ん中ね?』
は、はぁ…
2人も横になる。
2人に挟まれる。
『両側、大丈夫か?変わるけど…』
『大丈夫だよ。』
『こっちも大丈夫。』
ならいいか?
眠ろう。
電気を消して、
眠る。
-死にたくなかったら敵だと思ったヤツに遠慮はいらないし、他人を信じない方がいいわ。-
あの言葉が忘れられず、なかなか寝付けなかった。
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