テラーノベル
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■読まれる前の注意書き
・本作は「カントリーヒューマンズ(CountryHumans)」の二次創作(ファンフィクション)です。
・実際の歴史、国家、政治団体、宗教、および実在の人物とは一切関係ありません。
・かつて対立していた国々が、現代風の平和な世界線でひとつ屋根の下、あるいはご近所さんとして仲良く「ほのぼのとした日常」を送っているパラレルワールドを舞台にしています。
・キャラクターの口調や性格に独自の解釈(マイルド化)が含まれます。
・以上の点をご理解いただける方のみ、お進みください。
■第3話
題名:休日のお留守番と、小さなお土産
ジャンル:日常・癒やし
ある晴れた春の日。日帝とイタ王の二人は、朝から街へ買い出しに出かけていた。
そのため、広い屋敷に残されたのは、ソ連とナチの二人きりだった。
「……」
「……」
居間のソファに座り、ソ連は新聞を読み、ナチは手元の洋書に目を落としている。
部屋には、古時計のチクタクという音だけが響いていた。普段なら日帝が淹れてくれるお茶の香りや、イタ王の騒がしい歌声があるはずの空間が、妙に広く感じられる。
「……退屈だな」
ソ連が新聞をバサリと閉じ、大きな身体を背もたれに預けた。
「静かで良いではないか。あの騒がしいイタ王と、気遣いばかりする日帝がいないのだ。読書に集中できる」
ナチはページをめくりながら冷淡に返したが、その視線は同じ行を何度も往復していた。実は彼も、この妙な静けさに少しだけ落ち着かなさを感じていた。
「ナチ、日帝の奴、冷蔵庫に『おやつ』を置いていったと言っていたな」
「……確か、冷やすタイプのお菓子だと言っていた気がする。プリン、とかいう」
「ほう」
二人は無言で立ち上がり、揃って台所の冷蔵庫へと向かった。
冷蔵庫を開けると、そこには丁寧な字で『ナチ殿、ソ連殿へ。おやつにどうぞ』と書かれたメモと一緒に、ガラスの器に入った自家製のプリンが二つ、綺麗に並んでいた。
「ふむ……」
「ほう……」
二人はそれを居間のテーブルに運び、スプーンを手に取った。
普段の彼らなら、どちらが先に食べるかで一揉めするところだが、今日に限っては、驚くほど息を合わせて同時にスプーンを口に運んだ。
「……甘いな」
「……だが、苦味のあるカラメルとの比率が絶妙だ」
卵の優しい甘さと、少しほろ苦いカラメルソースが口の中に広がる。日帝が二人の好みを考えて、甘さを少し控えめにしてくれたのだろう。その心遣いが、じんわりと胸に染みる。
プリンを食べ終える頃には、部屋を包んでいた気まずい空気は完全に消え去っていた。
「おい、ソ連。あいつらは何時に帰ると言っていた」
「夕方前には戻ると言っていたが……。そろそろ時間だな」
その言葉と同時に、玄関の方から「ただいま戻りましたー!」というイタ王の元気な声と、「ふう、少し買いすぎてしまいましたね」という日帝の苦笑混じりの声が聞こえてきた。
ソ連とナチが玄関へ向かうと、両手いっぱいに買い物袋を抱えた二人が立っていた。イタ王はソ連の姿を見るなり、嬉しそうに駆け寄ってくる。
「見て見て、ソ連、ナチ! 街のケーキ屋さんで、すっごく美味しそうなシュークリームを見つけたから、みんなの分買ってきたんだ!」
「お留守番のご褒美、というわけではありませんが、皆で食べましょう」
日帝も、少し疲れた顔をしながらも、嬉しそうに微笑んだ。
買い物袋を受け取りながら、ナチはフンと鼻を鳴らす。
「留守番など、子供扱いするな。……だが、せっかく買ってきたのだから、悪くなる前に処理してやる」
「お前は素直じゃないな、ナチ。私は大歓迎だ。おいイタリア、早くお茶の準備をしろ!」
再び、いつもの騒がしさが屋敷に戻ってくる。
夕方の柔らかな光が差し込む部屋で、四人は再びテーブルを囲んだ。シュークリームを頬張りながら、今日あった出来事を楽しそうに話すイタ王と、それを嬉しそうに聞く日帝。そして、文句を言いながらも楽しそうなナチと、豪快に笑うソ連。
この何気ない、当たり前の日常こそが、彼らにとって最も大切な宝物だった。
コメント
21件
日帝の心遣い優しすぎる!!
ええ〜、第3話、めっちゃほっこりしたよ🥺🤍 プリンで仲良くなるソ連とナチ、最高じゃない? あの二人が黙って一緒に冷蔵庫開けるとこ、めっちゃ可愛かったし、心遣いが伝わる日帝の優しさにも胸きゅんした🌙 普段は重い作品ばっか読んでるみぅだけど、こういう穏やかな日常もちゃんと好きだよ…。あと、ただいま帰ってきた瞬間に賑やかさが戻る感じ、宝物って言葉がぴったりだった! 次も楽しみにしてるね🤍🥀