最近ノベルにどハマリ中です。
自分結構長めの文章を書くので、
長めの文章を読むのが苦手な方は申し訳ございません。
今回は書き方をいつもより少し変えてみました。密かに憧れていた書き方です。
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怒って。泣いて。笑って。
その姿は、メンバーも知っている。
でも、もしもまだ見せていない一面があるとしたら?
『愛して。』を付け足したら?
メンバーでさえも知らない、彼女の姿。
言い方を変えれば、俺だけしか知らない、彼女の姿。
全て俺だけで受け止めるから。
「やっべぇ!負けるっ!!」
「いってぇ!!誰だ赤甲羅投げた奴!!」
「ねぇ〜!俺も混ぜてって〜!!」
「いや、yanくん遅すぎてこの中にも入れてないww」
リビングのテレビにゲームを通して、コントローラーを握る。今は、例のあのゲーム…マリ○ーをやっている。
「どしたん、めっちゃ遅いやんww」
「いつもは一位突っ走ってんのにw」
「っるせぇ!!」
違う。考え事してて。
その考え事というのが、冒頭の言葉。
「…あれ、ゲームしてる」
部屋からリビングに降りてきて、ソファの背もたれに手を掛ける。
…ん?この声は…。
「etさ〜ん!!」
俺が声をかける前に、naさんがetさんに声をかける。
「お、naさん!」
やはり、声の主はetさんで。
「って…またお菓子食べてる…w」
「あ、etさんもお菓子食べる?w」
hrくんがetさんに声をかける。
今、ダイニングにいるのは、naさんだけではなく、hrくんとdnに、mfくんまで。
まさに穏やかな人たちばっかり。
…いいな。俺も穏やかだったらな。
でも、俺はキャラ的にもゲームの印象のほうが強いから、いきなり向こうになんか行けないよな。
「きの○の山あるよ〜w」
dnがetさんにそう伝えると、etさんがすぐにつられる。
「え!!食べたい!!」
すぐに背もたれから手を離し、ダイニングへ行く。俺は思わず、チラッと振り返ると、hrくんが自分の隣の椅子を引いてあげてて、そこにetさんが座る。
まじかよ。イケメンすぎやん。
顔も性格もイケメンとか…。
俺だったら、etさんが座った席の隣に座るという選択肢しかないのに。まさに大人の余裕…的な。
「…」
etさんも俺なんかより、ああやって気遣いや、さり気なくetさんのことを引っ張れるような、そんな人がいいのかな。
心が折れかけそうになったとき、後ろから声が聞こえる。
「私etさんのために買ってきたんですよ!!」
「え!!嬉しい!!ありがと〜!!」
喜んでいる声。笑っている声。
俺は見えない笑顔。
「っ…」
心に刺激して、完全に折れる。
「…あれ、今だれが最下位?」
時々etさんが話しかけてくれる。
「えっとね〜w、yanくん!!w」
hrくんと並ぶぐらいイケメンだけど、性格は全く異なるurが笑いながら答える。
「え!!珍し!頑張れ〜!!」
etさんの応援に、完全にスイッチが入る。
「っおっしゃキラー!!うおぉおおお!!」
「え!!速っ!?」
「待って待って!?抜かされた!?」
「ちょっ…追いかけてくんなって!!」
結果的に、一位でゴール。
こればかりは、etさんのおかげとしか言いようがない。
「くっそ〜…あと少しだったのに…!」
「yanくんいきなり来るとか怖すぎん…!?」
「ホラー映画ww」
「地獄の果まで追いかけ回されるww」
「やめろやめろ!!」
何故かいじりに変換した話題を急いで変える。
「ちょっ…もう一回やろやろ」
「今度こそ勝つ…!!」
「いやもう眠い眠い」
ソファから立ち上がり、hrくんの元へ足を運ぶ。
「代わりにhrくんやってよ」
コントローラーをhrくんの前へ向ける。
「おい!俺かよ!w」
そんなことを言いながらも、根が優しいのでコントローラーを受け取る。そして席を立ち、ソファへ向かう。
「お!hrくん来た〜!!」
「hrくんのキャラは〜、どしよ、キャサリンにする?w」
「お!似合っとるやん!!w」
「おい俺が選ぶから!!w」
無理やりキャサリンにしようとするjpたちと、hrくんの絡みを見てから、俺は先程までhrくんが座っていた席に座る。
そう、だから今の隣はetさんで。
「… 」
チラッと目を合わせて、ニコッと微笑む。そしてまた逸らす。
「…あ、そういえばおっ○っとありましたよ〜! 」
etさんの前にいたnaさんが席を立ち上がり、お菓子を取りに行く。
「コーラいる?」
「お!よろしく!」
「おけ〜」
俺の前にいたmfくんが立ち上がり、今度はコーラを取りに行く。
今、この場にいるのは、俺とetさん…とdn。 でも、dnはゲームを観戦していて、夢中。
…あれ?もしかして…。
と、思い、いつものようなテンションでetさんに話しかける。でも、声のトーンは、いつもより低く、落ち着いて。
そして、俺の身体をetさんの方へ寄せて、肩と肩が触れるか触れないぐらいの距離。
「…あれ、etさんチョコ食べてんの?」
etさんの右手には、チョコを持っている。
「あっ、うんそうそう!美味しいよ〜」
「え、いいな〜」
「…食べる?」
そっと俺に聞いてくる。
俺はずっと、その答えを待っていた。
変なことを口走りそうで、 心で喜びを必死に抑える。
「お、いいの!?」
「いいよ〜」
etさんが左手でチョコが入っている箱を俺に渡そうとする。
違う、そうじゃなくて。
「…」
俺はetさんの右手首をそっと掴み、そのままetさんが右手で持っていたチョコを口に運ぶ。
「…ん、美味し」
「…っちょ…」
etさんの右手首からそっと離し、右手を掴む。そして俺の方へぐいっと引っ張る。
二の腕までくっついている距離。
「っねぇ…!」
etさんの顔は真っ赤で。 etさんは気づいてないけど、上目遣いになってて。
可愛いの一言じゃ表せきれないぐらい可愛くて。
「…ん?」
「ばっ、バレるから…!」
「しっ…」
俺の口の前に人差し指を立てる。
「声出さなかったらバレないって」
このヒヤヒヤする空気感。
「っ…馬鹿…」
『馬鹿』皆の前でも、そう口にする。
でも、俺だけの『馬鹿』は、違くて。
「っ…」
ぷくっと頬を膨らます。
etさんの顔が真っ赤になっている姿も全部、頬を膨らます姿も全て、俺だけにしか見せなくて。
この愛しい姿は、誰にも見せてほしくない。見せたくない。
やっと届いたんだ。手を伸ばすだけで触れれるような関係に。
「ねぇ…etさん」
『愛してる』と、口パクで伝えると、
髪の隙間から見えていた耳が、そっと赤く染まった。
怒って。泣いて。笑って。愛して。
その姿は、俺だけのもので。
コメント
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うううううううううつう😭😭😭 まじで尊すぎるって…スリルある接触とかまじ最高すぎますやん… これ私のゆあえと推しの友達にシェアしてもいいですかっ!?