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うあなに
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うたなな
好きになる
「あ、あの!!好きですっ!付き合ってください!!」
私――ななっし〜は、一目惚れした相手――うたいさんに一世一代の告白をした。
片手を伸ばし、腰を折る。
すると、うたいさんは目をままたいて…その後少し目を細めて穏やかに笑って言った。
「…まずは友達から始めませんか?」
と。
―――これが私たちのちゃんとした出会いだった。
初めて出会ったうたいさんはとてもかっこよくて美しくて…………私は一目見て惚れてしまった。
たまにクシャッと笑うのが好きだった。
これが、私に向けての笑顔だったら良いのに…とか考えちゃって。
うたいさんにちゃんと出会う前――存在を認知してもらう前からうたいさんは私の光だった。
………だけど、今はもう一日中が輝いて見える。
「うたいさん!」
「うたいさんっ!」
「うたいさーんっ!!!」
ぴょこぴょことうたいさんの前に現れては大きく手を降る毎日。
そしたら、うたいさんは穏やかに笑って手を振り替えしてくれる。
うーん、幸せっ!
もちろん、こんなことを繰り返していると、友達には釘を差されたりするんだけど。
「あのねぇ、ななっし〜。うたいさんが困らないようにしないと逆に嫌われるからね…?」
べるさんが少し引いたような目で言ってくる。
「うぇ〜?でもさぁ…うたいさんを追いかけ回す日々は楽しくて…輝いててさぁ……」
私はうたいさんを思い出して満面の笑みになる。
「ななっし〜が楽しいなら、止めないけどぉ……。まぁ、その初恋頑張って〜」
べるさんはそう言ったあとニヤリと笑ってくる。
………そう、これ、私の初恋!
一世一代の初恋・告白とはこのことを言うんですよ!!
ふふんっ!
私はそう思いながら、廊下をべるさんと歩く。
と、そこには…………うたいさんっ!!
「あっ!うたいさ―――」
私はうたいさんに向かっていつも通り元気な声を上げようとしたら、べるさんに突然口を塞がれた。
「ちょちょ!ななっし〜!見てみてっ!」
私はべるさんにそう言われ、うたいさんのほうを向くと、うたいさんの友達…凸さんと仲良く話しているようだった。
それに、凸さんの雰囲気から察するに………これは、恋愛話ですね。
凸さんがあんなニヤリと笑ってるときは恋愛話なんですよ!!
……………って、えっ、はっ?
私は自分でそう考えて固まった。
だって、これはもしかして……………うたいさんの好きな人の話!?
えっ!?ま・じ・か!?
私のうたいさんを落とした人間がいるってこと!?
私はうたいさんたちの会話に頑張って耳を澄ませる。
ちなみに、今は曲がり角に隠れています!
「実は…前から気になってた子だったんだけど………流石にまだあまり知らないから付き合うのはちょっと…って思っちゃいまして……っ」
うたいさんが結構照れくさそうにしてる所珍し!!
えっ、好き!!
だけど!!
私以外を好きだなんてそれはもうダメです!!!
うたいさんの相手は私なんですから!!!
私はそう、心のなかで抗議する。
すると、一緒に聞き耳立てていたべるさんがへにゃぁっと笑っていることに気がついた。
「べ、べるさん!?なんで、笑ってんの!?私の恋が実らない可能性あるのに!?」
私は少し小声でべるさんに文句を言う。
するとべるさんは笑ってる顔を引っ込めて首を傾げた。
「えっ?だってうたいさんの好きな人は―――」
べるさんは首を傾げながらもう一度ふにゃっと笑ってうたいさんの好きな人を言おうとした。
その途端―――。
「ななっし〜さん、何してるの?」
うたいさんの顔がドアップ!
えっ!好き!!!!!
………っていや、違う違う!
「うたいさん!?」
私はうたいさんとの体制にびっくりする。
うたいさんが壁に手をついて顔を少し近づけてきて………って、これ、壁ドンじゃないですか!?
私の胸はドキドキと高鳴ってくる。
「えっ、あっ、ご、ごめんね!?」
うたいさんがすぐに離れてくる。
すぐ近くでヒューヒューと口笛を吹いてくる凸べる集団を私は見なかったことにする。
「あー!違うんです!恥ずかしかっただけで、これはご褒美です!!!」
私はそう言ってうたいさんに距離を詰める。
「〜〜っ。ななっし〜さんはそうやっていっつも恥ずかしいこと言うんだから………」
うたいさんがなぜか少し頬を赤くさせながらそっぽを向いてくる。
「うーん、横顔も好きです!!」
私はそう叫び気味に笑って言った。
「…僕、ななっし〜さんの笑顔、好きだなぁ」
うたいさんが少しいたずらっ子のように微笑んで言ってくる。
それが私にはクリティカルヒットを遂げ、見事に倒れたのだった。
うーん、好き。大好き。愛してる!
私は心のなかでそう思い、もう死んでもいい……と感じたのだった。
「「「ななっし〜(さん)!!??」」」
倒れた途端に3人の叫び声がそろって聞こえた。
コメント
3件
倒れるなぁぁぁぁ!!!生き返れ!(タヒんだ前提)
うわあ、もう、ななっし〜さんのまっすぐな想いが眩しすぎて、こっちまで照れちゃいますね…!「まずは友達から」って返し方、すごくうたいさんらしくて、そこから始まる距離感の描き方がたまらなかったです。壁ドンシーンはもう…「えっ好き!!!」ってななっし〜さんと一緒に叫びたくなりました(笑)。うたいさんの「ななっし〜さんの笑顔、好きだなぁ」がクリティカルヒットすぎて、倒れたのすごくわかります。可愛いお話をありがとうございます!