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◇[TanTanシークレット・ベース]女性向け派遣型風俗店
……が、やはり当初の計画を捨てきれず、危険を回避して施術してもらうという
算段もとれないまま、調べていた店舗の前まで来てしまっていた。
そう、水曜日の深夜。
馬鹿なことをしていることは百も承知。
実は今日はお店を休んでこのために《マッサージの施術のために》19時には
店の前にいたのだ。
兎に角、話だけでも聞いて帰ろうと……ままよっと、店舗に足を踏み入れた。
覚悟もなく、またヘタレなことを隠しもせず、私は最初の説明を受ける時に、
全身の施術を受けるのは専用の担当を決めてからお願いしたいということ、
そして最初は上半身だけで軽く肩と背中、腰などの疲労を取ってもらうところから
施術を始めたいということ、性感マッサージのようなものは望んでいないことを
羅列した。
そして下半身は緩い感じのスパッツを穿き、上半身もスポーティーブラを
つけて施術に臨んだ。
希望を話した時、イケメン店長は苦笑いしていたが、私からすると笑顔を貼り付けた
その裏の感情は読み取れなかった。
「ちょうど今日はお客様向きのセラピストがおりまして、その者含め3名で
各15分ずつ施術させていただけますが如何いたしましょう?」
「助かります。それでお願いします」
イケメン店長とはこのようなやり取りがあり、軽い面接ふうに3人ほど
軽い施術をしてもらい、担当を選ばせてもらうことにした。
施術内容は肩、腕、肩甲骨辺りから背中全般、そして少し下がって腰とした。
3人中A・Bの2人は年の頃も若く、見た目はマッサージ師には到底見えず、
大学生か新卒の会社員と言ってもおかしくない風情で安心感があった。
話していても全く普通。
あと1人Cが、いかにもという感じで20代後半~30代前半に見え、
世慣れていた。
男を探しているような女性なら、この人が一押しになりそうなモテ感のある
チョイ悪ふうな男性だった。
私の中でチョイ悪&モテそうな男性はむちゃくちゃNGなので
まず最初に脳内で切り捨てた。
別にいい男を探しに来ているわけではないので、関わり合って万が一
惚れでもしたら大変でしょ?
いやいやいやぁ~、取り敢えず今はそんなこと望んでないのだし。
私はA・Bの2人のうち、どちらに担当になってもらうかしばし考えた。