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はるか
1,452
桃紫 さく🌸
17
2話目です
最初で言うの忘れてたんですけど、少し(じゃないかもしれない、ごめんなさい)関係崩れます
大丈夫な方はご覧ください
バッドエンドではないです、関係戻りはします。
あと、展開早いです。
コメント、ありがとうございます
では、どうぞ
「はぁ……終わった」
放課後。俺は生徒会の仕事を終え、静まり返った図書室の窓際の席に座っていた。
窓の外からは、グラウンドでボールを追いかけるサッカー部の声が聞こえてくる。その中に、一際よく通る勇斗の声が混ざっているのを、無意識のうちに耳で探していた。
トントン、と静かな足音が近づいてくる。
「仁人、やっぱりここにいた」
見上げると、部活終わりの勇斗が立っていた。
少し汗をかいた髪が額に張り付き、スポーツドリンクのペットボトルを持っている。練習終わりの独特の熱気が、図書室のひんやりとした空気を一瞬で塗り替えた。
「勇斗。部活、終わったの?」
「おう。お前がいないから、ここかなと思って。……何してんの?」
勇斗は仁人の向かい側の席にドカッと座ると、仁人が広げていたノートを覗き込んできた。
「次の定期試験の勉強。勇斗こそ、受験生なんだから少しは勉強したら? 赤点取っても、俺、知らないからね」
「うわ、出た。相変わらずお固いなー、吉田先生は」
勇斗は机に肘をつき、手のひらに顎を乗せて、ニヤニヤと仁人の顔を見つめてくる。
いつもならここで怒る仁人だったが、今日はなぜか、勇斗のその余裕そうな顔が無性に癪に障った。
仁人はノートをパタンと閉じると、少し身を乗り出して、勇斗を上から見下ろすように目を細めた。
「何? 人の顔ばっか見て。そんなに俺のこと気になるの?」
「は……?」
「勇斗ってさ、俺のこと好きすぎじゃない? 部活終わったら真っ先に俺を探しに来るし。……もしかして、一日中俺のこと考えてたりする?」
ふっと意地悪く口元を歪めて笑う仁人。
普段の「真面目な後輩」からは想像もつかない、生意気で挑発的な態度。幼馴染という特等席にあぐらをかいた、大胆なからかいだった。
いつもなら仁人をからかう側の勇斗が、一瞬で耳まで真っ赤にして絶句する。
「お、お前……何言って……」
「図星? わかりやす。受験生なんだから、もっと他に考えることあるでしょ、先輩」
仁人は勝ったと思って、ふふんと鼻で笑った。
だが、その瞬間。
勇斗の瞳から「焦り」が消え、すっと細くなった。
勇斗は机の上を滑らせるようにして仁人の手首を掴むと、そのままぐっと自分の方へ引き寄せた。
机を挟んで、二人の顔の距離が10センチもないところまで近づく。勇斗の瞳の奥に、見たこともないような低くて、熱い独占欲が灯っていた。
「……仁人。お前、自分が何言ってるか分かってんの?」
「っ、勇斗……?」
「俺が、どんだけ我慢してると思ってんわけ。幼馴染だからって、調子乗ってっと、後悔するぞ」
勇斗の声が、いつもより明らかに低くて、男の響きを持っていた。
手首を掴む手の力は驚くほど強くて、仁人は一瞬で身体が強張った。さっきまでの生意気な余裕なんて、一吹きで吹き飛んでしまう。
「……は、離してよ。ここ、学校……」
「嫌だ。お前が煽ってきたんだろ」
勇斗は掴んだ手首を離さないまま、じわじわと顔を近づけてくる。
仁人は心臓が壊れそうなほど激しく脈打つのを感じながら、勇斗の真っ直ぐな視線から目が離せなくなった。
「俺さ、マジでお前のことしか考えてないよ。授業中も、部活中も、ずーっとお前の顔が浮かぶ。……来年、俺が卒業して、お前を一人にするのが心配で、寂しくて、おかしくなりそうなんだよ」
勇斗の口から溢れ出たのは、余裕のない、剥き出しの独占欲だった。
それまで「いなくなるのが寂しい」と一人で悩んでいた仁人は、勇斗も同じように……いや、それ以上に苦しんでいたことを知って、胸がギューッと締め付けられた。
「勇斗も……寂しいの?」
「当たり前だろ。お前が他の奴と仲良くすんのも、俺以外の奴にその生意気な顔見せんのも、全部嫌だ」
勇斗の大きな手が、今度は仁人の頬を優しく包み込んだ。
熱くて、少しゴツゴツとした、大好きな手のひら。
「……バカ勇斗」
仁人は、勇斗のブレザーの襟ぐりをギュッと掴み返した。
「寂しいなら、そう言えばいいじゃん。俺だって……勇斗がいなくなるの、死ぬほど寂しいんだから」
生意気な口調のまま、けれど瞳に涙をいっぱいに溜めて訴える仁人。
勇斗は一瞬、呆然とした後、信じられないほど愛おしそうな顔をして笑った。
「本当に、可愛げねぇな……大好きだよ、仁人」
勇斗は机を乗り出すようにして、ずっと超えられなかった境界線を、ついにゼロにした。
触れるだけの、静かな、けれどお互いの熱を確かめ合うような深いキス。
図書室の夕暮れの光の中で、二人の長い幼馴染の時間は、新しい「恋人」としての時間へと、鮮やかに塗り替えられていった。
展開早いですよね、私が言ってあれなんですけど、私はゆっくりの方が好きだったりします、これからもっと勉強します
吉田さんの一人称、俺と仁人が混ざってごめんなさい、
どちらがいいとかあったらコメントください
コメント
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あおいです🌷 2話、読ませていただきました。 展開が早いって仰ってましたけど、私はむしろこのテンポが好きです。幼馴染の「ずっと一緒にいる」という安心感があるからこそ、勇斗くんが一気に境界線を越える瞬間の熱量が響きました。特に「俺が、どんだけ我慢してると思ってんわけ」の台詞、仁人くんの心臓の音が聞こえてきそうでした。 一人称は「俺」の方が個人的にはしっくりきました。この距離感のまま、これからが楽しみです!