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じょるじん様から

「鉄の処女と夢見がちなお姫さま」

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時は16世紀。


ルーマニアのニートテ地方にて。

小高くそびえ立つ居城、チェイテ城。


そこはかつて、ある伯爵夫人が主役となった惨劇の舞台であった。




後世に残る記録では、彼女が殺めた娘の人数は、600から700に登る。

その数は、人類史上最大の殺戮として語り継がれている。



伯爵夫人・改め、女王の名はエリザベート・バートリ。

彼女の血統であるバートリ家は、代々続くトランシルヴァニアの名門貴族だった。


だが、その血統に問題があった。

一人は小児狂。

一人は色情狂。

一人は悪魔狂。

無礼を顧みずに一言で言えば、異常な親類だ。


そして、その血を辿ると


あの男がいる。




女王エリザが、チェイテ城を嫁いだのは、御年15の時だった。


彼女は、幼少期から甘やかされ、愛されて育った、典型的な箱入りお姫さま。

当然、ドレスに宝石、舞踏会で踊る日々を夢見ていた。



だが、現実は壮絶なものだった。


いざ城へ嫁いでみれば、待っていたのは、義母の躾けと義母派の侍女の冷笑。


それは、彼女が憧れた王宮暮らしとは、程遠い日々であった。



耐え難いほどの苦痛と恐怖が、エリザの日常と、エリザ自身を蝕んでいった。


そんな彼女でも、唯一の楽しみがあった。

本から得る知識。


ビザンツ伝来の「黒魔術」。




各地の戦で、帰らぬ人となった夫。


彼の代わりに城を牛耳るのは、エリザではなく、彼女の義母。


苛烈極められた、もはや折檻を超えた躾。

半ば強制的に、城に閉じ込められた彼女から見た義母は、まるで独裁者だった。



そんな過酷でしかない日々に、エリザの心は段々と壊れていく。

鉄の処女と夢見がちなお姫さま

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めっちゃおもしろかったです!続編楽しみ( ^ω^ )

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