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推しには近づくな!

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推しには近づくな!

10 - 推しからの想い

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2022年09月23日

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思い返せば、俺は類さんのこと何も知らない。

episode10

「おやすみ。ショウにゃん。」

類さんにそっと頭を撫でられながら、ゆっくり瞼を閉じる。

一瞬にして、視界が暗闇になる。当たり前だけど、それだけで不安になる。

夜は昔から嫌いで、静かで何処か寂しくなる。まあ、そんなことはどうでもいいけど

今は、あの麻衣ちゃんの従兄弟?について考えよう…。

偶然目が合ったとき、懐かしい感じがした。何処かで会ったような…。それも、親しかった気がする。同級生で、黒髪でかっこいい…多分モテるー…。

「ん〜〜…。見つからない…。」

多分、俺の学校にはいないのか…?だとしたら、何処で会ったんだ?

一体、何がきっかけで…

ガタン、ゴトンッ!

「!?」

深く考えていると、ドアの向こうで物音がした。

リビングから寝室まで結構距離あるのに、聞こえるってことは相当大きい物音だ。

何かあったのかな…。類さんのことだし、皿割ってたりしてー…?!

不安になり、ドアを開け、忍び足で廊下を進む。

もしバレたらまたベッド送りだし。そっと…ね…。

ケガがないといいけど…

そして、そっとリビングを覗く。

すると、そこには見知らぬ男性がいた。

類さんぐらいの歳で、見るからにチャラそう…類さんと親しそうだけど、友達?なのかな。

「久しぶりに来た〜。やっぱり、お坊ちゃんなんだな〜」

ニヤニヤしている友達に対して、類さんは少しイラついた様子だった。

「急に来るな。ったく、来るなら連絡しろ。迷惑なんだよ、毎回。」

え!?類さん!?声が全く違う!!別人みたい…。

「いいじゃ〜ん。んで?そのショウにゃんって子は?」

まずい…!

「今は寝室で寝てる。絶対邪魔するなよ、もしお前のせいでショウにゃんが起きたらお前を○す。」

怖っ!

「ひぃ〜、怖い怖い!…っていうか、類いつまでショウにゃんを預かってるつもりなの?」

…!…確かに、それは気になる。

ずっとここに居座るわけにはいかないし、いずれは離れるつもり。高校ぐらいかな?離れるとしたら…。義務教育が終わるまで。じゃ長すぎるから…ん〜…。

「そんなの、考えたこと無かった。」

え。

「え?普通は思うだろ、預かったときから」

「ううん。だって、ショウにゃんはずっと一人だったし、小学生にして失う者が多すぎた。あの子を手放すわけにはいかないって思ったんだ。」

類さん…

「…まあ、確かにな。少なくとも、俺たちよりは孤独かもな。」

「だからショウにゃんには俺がいるって伝わるまで、離さないつもり。それに、大好きな人と離れるのは絶対に嫌。」

うっ…///そんな率直に言われると…///

「…ふ〜ん…。」

「なあ、ホントになにしに来たんだよ…さっさと教え…」

「それってさ…」

類さんの言葉を遮る。

「類にとっては預かってるつもりだろうけど、周りからみたら、誘拐じゃない?」

「え?」

「だって、あくまでおじいさんに認めてもらったってだけで、ショウにゃんのご両親には何も言ってないんでしょ?」

でも、俺の両親はとっくに…

「ショ、ショウにゃんのご両親はえっと…他界してて…」

「そうだろうけど。…もう一度考えてみたら?この判断が本当に正しいのか。今日はそれを伝えに来た。」

…!俺は類さんと一緒にいたくているのに。他の人にはどうしてこうも伝わらないんだ…。

「…それを決めるのはショウにゃんであってお前じゃない。勝手にあれこれ首をつっこむな。さあ、帰った帰った!」

類さんは友達を追い払うように背中を押した。でも何処か、寂しそうだった。


友達が帰り、リビングは静まりかえった。

俺はベッドに戻り、天井を見上げる。

類さんのことは何も知らない。ただ推しに似ているってだけで、なんでこんなにも愛してくれているのか…。

「わかんないよ…。」

考えていると、ドアの向こうから足音が聞こえた。

類さんか…!?

慌てて目をつぶる。

ガチャと音がし、目の前に気配を感じた。すると、そっと頬に手が触れた感覚がした。

冷たくて、大きい。間違いなく類さんの手だ。

「ショウにゃん…何でだろ。今すっごく不安なんだ。ショウにゃんは僕といることが幸せだって言っていたけど、なんかモヤモヤする。」

そっと囁かれる。透き通っていて、眠気をより誘う。

「多分、それは笑くんに対してだと思うんだ。違う感情があるような気がする。でも、それに気づいたら、だめなんだ。」

違う感情…?

聞きたいけど、聞けない。

「…ショウにゃん、大好きだよ?だから、これ以上、触れない。」

すると俺の頬に冷たい雫が落ちた。

泣いてる?類さん、泣いてるの?何で?どうして?俺のせい?

ねえ、教えてよ。教えてくれなきゃ、

わかんないじゃん…。

「!ショウにゃん…?」

気がつけば、類さんに抱きついていた。

「教えてよ、類さん。大好きなんでしょ?」

「ショ、ショウにゃん…!?///」

「わかんないよ。俺、類さんのこと、何も知らない。だから、教えて。」

「…ショウにゃん…。」

類さんのことが、大好きなのかも…。

そう、思えたから。

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