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「お前が白石瞬(しらいししゅん)であっているか?」
と突然人体模型が喋りだした。俺は驚いて声が出なかったがなんとか頷くことは出来た。そうすると人体模型は続けて、
「お前、今日学校休んだだろ?」
と聞いてきた。まだ驚きが隠せず、頷くことしか出来なかった。
「それは良くない。今から学校に行くぞ。お前らみたいな野郎の特別な学校だ。」
俺はやっと落ち着きを取り戻して質問をした。
「学校に行くってどうやって?夜だぞ?しかもなんだよ!急に他人の家の窓割って入ってきて、しかもここ5階だぞ?あとなんで喋れるんだ?!理科室とかにあるやつだろ?!お前!」
人体模型は呆れたように言った。
「そんなこと聞いて何になるの?とりあえず学校に行くぞ、俺の背中に乗れ、おぶって連れていく。」
そう言うと人体模型は俺に近づき、軽々と俺を持ち上げ、おんぶをした。
「ちゃんと掴まっとけ、少しでも力抜いたら死ぬぞ。」
俺は遠回りに脅された。しかもこいつの言っていることは全て本当のように聞こえた。人体模型が生きているのだからな。
人体模型は俺を担ぐと割った窓ガラスを開け、地上まで降りた。俺はジェットコースターの時のような、あの何とも言えない感覚に襲われた。
「お、おい!こんなことしたら俺死ぬって!」
と俺は必死にいった。そうすると
「だからちゃんと掴めって言っただろ。別に俺はお前が死んでも困らないし、てか、今から行くところは死にに行くようなものだよ。」
と俺には理解不能な事を言ってきた。
「おい!どういうことだよ!死にに行くって」
俺が質問すると、人体模型は
「喋ってると舌噛むぞ。」
と塩対応な返しを貰った。そうして人体模型はそこで少し止まると、空を飛んだ。
辺りをみると俺と同じように何人も人体模型に乗って空を飛んでいた。地上からは「大量の流れ星だ!」と言う声が聞こえてきた。
俺はスピードが早すぎて声が出せなかった。
そうしてしばらく空を飛んでいると、空に四角い物体があるのが分かった。人体模型は次々とそこに入っていっていた。そうして俺もこの人体模型とともに白い箱の中へ入っていった。
中には学校や校庭などがあり、たくさんの人が集められていた。
「あれ?もしかして瞬?」