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兄、さッ
僕は片腕で、はいつくばって
兄さんの元へ向かう
『兄さん!無、事?』
伊黒
「あぁ無事だ
俺は大丈夫だ。だから麗ッ」
『そっ、かぁ。よかっ、た、ぁ
蜜璃、ちゃん、は?』
甘露寺
「私もッ 私も無事よ!」
『へへ。守れ、たん、だぁ』
甘露寺
「麗ちゃん!もう喋っちゃッ」
『ごめッん。ごめん、ね
もう、死んじゃう』
伊黒
「何故だッ!死なないでくれッッ」
無理だよ 兄さん。いくら兄さんの
お願いでもッもう、左目も、右足も
ないし、左腕は動かない。細胞だって
破壊された
『泣か、ないで、ぇ。兄さん、はッ
蜜璃、ちゃん、と、幸せに、なるのッ
だから、笑っ、て』
甘露寺
「麗ちゃんッッ」
『2人の結婚式、見たかった、けどッ
無理そう、だ!でも、でもッ
やっと、無惨、はッ ゲホッ』
伊黒
「麗!!お願いだッ それ以上喋るなッ」
あぁ そろそろ、かな
『最後、にッ ”蜜璃”』
甘露寺
「!」
『兄さん、をッ、よろしく、ね』
甘露寺
「うんッ うん!」
『兄さッお兄、ちゃん。僕、私!』
伊黒
「ッ!」
『華真、瑠、鏑、丸ずっと、ずっとッ
一緒に居てくれ、て!ありが、とぉ
世界で一、番ッ大好きだったッ!』
華真瑠
「シュ〜、シュッシュ〜
(私も、ずっと大好き)」
鏑丸
「シュ〜。シュ〜シュ〜
(ありがとな。小芭内は任せとけ)」
伊黒
「俺もだ。麗、俺の妹として、
産まれて来てくれて、ありがとう」
『(●´ω`●)』
こうして僕の生は、無惨討伐の末、
お兄ちゃんの腕の中で、終わりを迎えた
はずだった
__ああ 愛しい我が君
__気高く麗しい悪の華
__貴方こそが世界で1番美しい
__鏡よ鏡、教えておくれ
__この世で一番
だ、れだ?
__闇の鏡に導かれし者よ
__汝の心のまま
__鏡に映る者の手をとるがよい
__後悔はないな
ホシ ホノオ
__明日をも灰にする焔炎
トキ コオリ
__刹那をも封じ込める凍氷
ソラ タイジュ
__蒼穹をも飲み込む大樹
__闇の力を恐れるな
__さぁ 力を示すが良い
__僕に 彼らに 君に
__残された時間は少ない
__決してその手を離さぬよう
パチ👁
声がする中、僕は目覚めた
真っ暗。さっきの声はなんだ?
血鬼術?いや、そもそも僕は死んだ
はずじゃあ。地獄、か?此処、何処だ
何かに閉じ込められてる?
?「ふな”〜〜〜〜」
ピクッ
日輪刀!…ある
?「それっ!」
僕は思いっきり扉を蹴り上げた
?「か、火事だーー!!」
『!』
?「さてさてお目当て、のって、
ギャーー!!お前達、なんでもう
起きてるんだ?!」
?「しゃ、喋る狸?!」
グリム
「誰が狸じゃー!オレ様は
グリム様なんだゾ」
鬼?でも気配はしない
?「あれ、お前、”達”?」
どうやら僕に気づいたようで、
人は僕の方を向いた
グリム
「まぁいい。そこのニンゲン
オレ様にその服をよこすんだゾ
さもなくば…丸焼きだ!」
グイッ
不意に突然腕を引っ張り挙げられた
?「にっ逃げるよ!」
連れて来られた先は…
何だ、ここ
本?がいっぱいの、部屋
?「あ、!大丈夫?
此処はいったい何処なんだろう」
どこ?死後の世界じゃないのか
不思議に思っていると
後ろから気配を感じた
グリム
「オレ様の鼻から逃げられると
思ったか!ニンゲンめ。さあ、
丸焼きにされたくなかったら
その服を」
突然横から紐のようなものが飛び、
グリムに絡みついた
僕はとっさにフードを被り、日輪刀に
手を置いた
グリム
「ふぎゃ?!痛ぇゾ!なんだぁこの紐?」
?「紐ではありません。愛の鞭です
ああ、やっと見つけました
君達、今年の新入生ですね?」
誰?顔につけてるのは仮面?と
言ったか?不思議な服を着てる
こいつも死後の世界の住人、
といった人か?
そう首を傾げていると仮面の男は
こう言った
?「ダメじゃありませんか勝手に
ゲートから出るなんて。それに、
まだ手懐けられていない使い魔の
同伴は校則違反ですよ」
グリム
「離せ〜!オレ様は、こんな
ヤツらの使い魔じゃねぇんだゾ!」
?「はいはい、反抗的な使い魔は
みんなそう言うんです。少し
静かにしましょうね」
グリムは仮面の男に口を
塞がれてしまった
?「まったく。勝手に扉を開けて
出てきてしまった新入生など
前代未聞です!はぁ どれだけ
せっかちさんなんですか
さあさあ、とっくに入学式は
始まっていますよ。鏡の間へ
行きましょう」
?「扉?」
?「貴方がたが目覚めたたくさんの
扉が並んでいた部屋ですよ」
?「この学園へ入学する生徒は、
全てあの扉をくぐってこの学園へ
やってくるのです。通常、特殊な
鍵で扉を開くまで生徒は
目覚めないはずなんですが」
?「炎が蓋を吹き飛ばしていったような」
?「全てはこの使い魔が原因
でしたか貴方は?」
『…蹴り飛ばした』
?「蹴りッ!おっと。長話をしている
場合ではありませんでした
早くしないと入学式が終わって
しまう。さあさあ行きますよ」
?「その前に、貴方は誰ですか?」
?「おや?君、まだ意識がはっきり
してないんですか?空間転移
魔法の影響で記憶が混乱してるん
ですかねぇ」
く、空間転移魔法?
?「まあいいでしょう。よくあることです」
記憶が混乱…よくあっていいのか
?「では歩きながら説明してさし
あげましょう。私優しいので」
僕は仮面さんの後をついて歩いた
?「ごほん。ここは《ナイトレイ
ブンカレッジ》世界中から
選ばれたたぐいまれなる才能を
持つ魔法士の卵が集まるツイ
ステッドワンダーランドきっての
名門魔法士養成学校です」
『???』
学校は分かる、けどない、ない、と、
れいぶ、ん、がれっじ?魔法士?
ついす、てっ、ど、わんだあらん、ど?
って何だ?
クロウリー
「そして私は理事長よりこの学園を
預かる校長、ディア・クロウリーと
申します」
く、ろう、りい。な
?「ないと、かれ?」
クロウリー
「この学園に入学できるのは
《闇の鏡》に優秀な魔道士の資質を
認められた者のみ選ばれし者は
《扉》を使って世界中からこの学園へ
呼び寄せられる貴方のところにも
《扉》を載せた黒い馬車が迎えにきた
はずです」
馬車?僕そんなの来ていない
そもそも死後の世界に学園?
死後の世界から僕を迎えに来た
って言うなら分かるが
?「暗い森を通ったような」
クロウリー
「あの黒き馬車は、闇の鏡が選んだ
新入生を迎えるためのもの型に
通じる扉を運ぶ、特別な馬車なのです
古来より、特別な日のお迎えは馬車と
相場が決まっているでしょう?」
?「つまり、あの馬車に勝手にここに
連れて来られたってこと!?」
グリム
「むがー!むががー!!」
クロウリー
「さっ、入学式に行きますよ」
何故こいつについて行かなければなら
ない。と、言いたい所だが、死後の
世界については何も知らないからな
クロウリーの後を歩いた