私の人生は散々だと思う。
キャバクラ嬢の母とヤクザの父から産まれ、母は色んな男の人と体の関係を持った。
その天罰とでも言うのか、性病にかかり母は他界した。
父は仕事中、と言ってもただの人殺しをしていただけだがその最中に銃殺された。
幼い頃から両親に構ってもらえなかった私はずっと父方の祖父の家に居座っては喧嘩の仕方を教えてもらっていた。
なので両親が他界してしまったら私の居場所は祖父の家しかなかった。
祖父の家、イコールそれはヤクザの住処とでも言おう。
小学生、中学生のときは周りからは白い目で見られ友達なんて1人もできなかった。でも私は寂しいと思ったことは1度もなかった。
幼い頃から祖父に喧嘩を教わっていたお陰で舐められることもなく平和に過ごしてこれた。
しかし中学に入るとうちは関東でも有名なヤクザということもありそっちの業界の人間に絡まれることも少なくなかった。
でも誰も助けてくれないことも分かりきっていた。
どうしようにも喧嘩に勝ったところで引き下がってはくれなかった。
きっと私が有名なヤクザの娘だったからであろう。そういう奴らは全員金目当てだった。
だが私は中学生だしお金の貯め方も知らない、働けないでは逃げるすべもなかった。
しかしその男たちはこう言ったのだ。
「この世の女は体でお金売ったらすぐにお金になるんだよ」と、その時の私は性交の意味など何一つ知らなかった体を売るとはどういうことなのか。それすらも知らない私はこの面倒臭い状況を逃げられるのならと思い着いて行った。
チカチカと眩しい夜の街に連れてこられた私はキャバクラへと連れてこられた。
そこには私でも知ってる程の有名なヤクザたちがごろごろと湧いていた。
絡んできたチンピラ達とヤクザ達が何やら会話をし、ヤクザが茶封筒をチンピラに見せたのがわかった。
それから私はその隣のホテルへと連れられされるがままに行為が終わった。
怖いという感情はなかった。何も失うものの無い人間には何も怖くなかった。
ただただ体の痛みを感じただけだった。
行為が終わると男は私にお金だけ渡してそのまま帰ろうとした。
もしかして、これをずっと続ければ有り得ない額のお金がもらえるんじゃないの?
そしたら自由なんじゃないの?
私は咄嗟に男を呼び止め、
「今のもう一回したらまたお金くれるの?」
そう聞いた。
すると男はこう答えた
「お金が欲しいなら、さっきのお店で働いてお金を稼ぎな。そしたら今みたいにしてくれるさ。」
そう笑いながら部屋を出ていった。
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