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#あべさく
めかぶぷりん
69

145
#佐久間担
yuka🌃🪽💎@猫化中
900
渡辺先輩said
渡辺「おい康二、その案件のリスケジュールに関するエビデンスはコンプライアンス的にアグリーなのか?」
向井「渡辺部長、だから何言ってるか1ミリも分からんって言うてるやんかぁ!」
定時間際の営業部のフロアで、俺は康二先輩の提出してきた書類を見ながら、あえて難解なビジネス用語を並べ立てていた。普段から「やたら横文字を使いたがる部長」として部下からイジられている俺だけど、康二がこうやって「もう〜!」と怒る顔を見るのが、実は少しだけ気に入っている。
渡辺「めめがカナダに行ってから、康二の書類の精度が落ちてる気がするぞ。寂しくて集中できてないんじゃないか?」
向井「う、うるさいわぁ! //めめとは毎日ビデオ通話してるもん!」
そう言い張る康二だったが、ちょうどその時、康二のスマホがブルブルと震え出した。画面を見た瞬間、康二先輩の顔がパァァッと分かりやすく輝く。
向井「あ! めめや! 渡辺部長ちょっと電話出ていい!?」
渡辺「おう、手短にな」
手招きして許可を出すと、康二先輩はデスクから少し離れた窓際にすっ飛んでいき、ビデオ通話の画面に向かってブンブンと手を振り始めた。
向井「めめ〜! お疲れ様! カナダは今何時?……え、こっちはもうすぐ定時過ぎるとこ。なぁ、めめ、カナダの出張ってあと何日残ってるん?……えぇ、まだそんなにあるん? 寂しーわぁ……。俺、毎日オフィスで星型のクリスプ握りしめてめめのこと考えてんねんで? 早く帰ってきて抱きしめてやぁ……」
完全に2人だけの世界に入り込んで、画面の向こうのめめにこれでもかとデレデレ甘えている。寂しさが隠しきれていなくて、本当にめめのことが大好きなんだなと微笑ましくなる。
渡辺「はは、正直でよろしい。ほら、これ」
通話を終えて、まだ少し名残惜しそうにしている康二が戻ってくると、俺は引き出しから、康二が一番好きな味のクリスプの限定パックを取り出して机に置いた。
向井「わぁ! 渡辺先輩、これ探してたんよ! ありがとう!」
渡辺「仕事頑張ったら、もっと美味いもん奢ってやるから。ほら、早くそのデータをコミットさせろ」
向井「おん! 俺、めめが帰ってくるまでしゃかりき頑張るわ!」
康二は一瞬で元気を取り戻して、俺にペコペコと頭を下げながらデスクに戻っていった。付き合っているめめとの遠距離恋愛を健気に頑張っている康二を見て、俺も「後輩」として、しっかりサポートしてやらなきゃなと思う。
ラウール「おやおや、渡辺部活。部下へのコミットメントが実にロマンチックですね。カメラの露出を調整したくなるほどのホワイト上司っぷりです」
物陰から、新入社員のラウールがサングラスをかけてスマホを構えていた。あいつ、仕事中に何を観察しているんだ。
渡辺「ラウール、お前は早くそのクリスプのゴミを片付けろ。あと、広報部のほうからなんか騒がしい声が聞こえるぞ」
俺が指差した先では、広報部のさく美が、経理部の阿部の周りをグルグルと走り回っていた。
佐久間「あべちゃん! さく美のつまみ食い、電卓で計算して何円分になった!?」
阿部「佐久間、もう3袋目だから…今月の広報部の経費から落として!」
阿部は常に首からさげた電卓をパチパチと叩いて何かを計算しているインテリだけど、佐久間の前では完全に目元を緩めて、その頭を優雅によしよしと撫で回している。
佐久間「ええ〜、じゃああべちゃんの個人資産から落としてにゃん!」
阿部「それは公私混同でしょ。……でも、まぁ、佐久間が美味しいならいいか」
阿部は笑顔のまま、佐久間の腰をデスクの陰でグッと引き寄せ、空いている手でその髪をよしよしと撫で回していた。
ラウール「……本当に、この会社の営業部と広報部は、公私のラインがハチミツより甘いですね。僕はこれ以上の糖分を摂取すると倒れるので、先に失礼します」
ラウールが冷ややかな声を出しながら、無音カメラのシャッターを連打し、満足げにオフィスを出ていった。それを合図にするように、阿部と佐久間、そして康二も
「お疲れ様でした!」
と次々に片付けをして退社していく。静まり返ったフロアを見渡し、俺も自分の荷物をまとめた。
渡辺「俺も上がるわ。涼子さん、今日も清掃ありがとう」
給湯室の前を通る際、上品に微笑む宮舘に声をかける。
宮舘「お疲れ様、渡辺部長。戸締まりは私がやっておくから、気をつけて帰ってね」
宮舘の落ち着いた声に見送られながら、俺はオフィスの自動ドアをくぐった。
いつもハートありがとうございます!
でも実は、コメントが少なくてめちゃくちゃ寂しがってます…!
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コメント
1件
めかぶぷりんさん、第24話読みました!横文字を連発して部下をからかう渡辺部長が実は後輩思いで、康二先輩にクリスプの限定パックをサッと差し出すところ、めちゃくちゃグッときました。阿部と佐久間の“公私混同”な甘やかしも、ラウールの冷静なツッコミも全部好き。このオフィス、人間関係が濃くてあたたかいですね。コメント少なめとのこと、こんなに楽しいのに寂しがってるんや!って思わず書きに来ました。毎話楽しみにしています!