テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ども、そこら辺のモブです。
♡、フォローありがとうございます。
⚠注意事項⚠
⚠em主人公
⚠これは主の妄想です。
⚠誰かの萌えは誰かの地雷
⚠地雷を感じたら回れ右
⚠誤字脱字あるかも
⚠御本人様達に迷惑のかからないよう配慮を
では、スタート
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
【原罪の朝】
淡く、光が差していた。
まるで夢のような、鈍くやさしい陽射しだった。 現実とは思えないほどに柔らかで、
どこか儚げで。
それが「最後の朝」となることを、江見昴はまだ知らなかった。
彼の指先は、机の上の研究資料に静かに触れていた。
その目は疲れ切っており、しかし、どこか覚悟を決めたような色も宿していた。
――なぜ、君はこの実験を始めたのか。
あのとき、誰かにそう問われた気がする。
だが、もう思い出せない。問いかけた声も、その場にいた人物の顔すらも。
否、覚えているはずなのに、思い出したくないのかもしれない。
昴は、研究施設の薄暗い廊下を歩きながら、静かに目を閉じた。
耳の奥に、今でも聞こえてくる。
「昴、お前は間違っている。願いなんて……それが人間を壊す」
そう叫んでくれた、あの人の声を。
けれど、彼は止まらなかった。
誰もが後悔し、誰もが口を閉ざした“あの実験”――
水晶に秘められた「願いを叶える力」を再現する、禁忌の試み。
昴は、ただ一人でそれを始め、そして続けた。
“人間は、どうしても願ってしまう生き物だ。”
何かを得たい。何かを変えたい。愛されたい。許されたい。
それは罪なのか? それを知りたかった。
願いが力を持つのなら。
それを、正しく制御し、記録し、未来へ渡す術を作れたのなら。
人類はまたひとつ、「神」に近づけるのではないか――
そんな傲慢な夢を、昴は真顔で思っていた。
研究所の最下層、冷たく閉ざされた実験室の扉が音を立てて開く。
無数のケーブル、ガラス管、浮かぶ結晶。
そこには、まぎれもなく“願いの原石”があった。
昴自身が命を削って作り出した、「偽水晶」だ。
彼は一歩、二歩と近づく。
「君は、誰のために願うのか。」
昔、??が言ったその言葉が脳裏をよぎった。
答えは、まだ出ていない。けれど、昴は自分の答えを求めていた。
――これは、贖罪だ。
人間が、神を模倣した罪の、報い。
彼はスイッチを押した。
システムが稼働し、空間が震える。光がひとつ、またひとつと灯っていく。
その瞬間、彼の視界に、一人の少年の顔が浮かんだ。
かつて、何よりも愛した、家族。
そして、彼が最初に失ったもの。
昴の目から、一筋の涙がこぼれた。
「僕は……君のために、もう一度だけ、願うよ」
光の中、江見昴の声は、誰にも届かない。
だがその“原罪の朝”が、新たな記録の第一頁となったことを、
このとき彼はまだ知らなかった。
END…
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
終わりです。
どうでしたか?良かったら嬉しいです。
じゃあ、またね〜( ´ ꒳ ` )ノ