「触れるなっていうほうが無理」
「……美穂(みほ)?」
小さく名を呼んでみるが、反応はない。
ペットボトルに触れると、かすかにだが温かみが残っていた。
いつ買ってきてくれたんだろう。
だいぶ待たせてしまったみたいだな。
美穂のベッドに近づき、脇に屈んで目線の高さを同じにする。
「……美穂」
もう一度名を呼び、手を伸ばして頬に触れた。
小さな寝息を立てる美穂は、いつもよりずっとあどけない顔をしている。
一瞬躊躇った後、寝ているから気がつかないだろうと、彼女のベッドにあがった。
並んで横になり、もう一度美穂を見つめる。
(寝ているところを見るのは、テーマパークの時以来だな)
あの時と今じゃ、俺たちの関係は違うから、触れても構わないといえば構わない。
だけど―――。
彼女の頬を撫で、髪を撫で、それから腕を回して体を引き寄せた。
軽く抱きしめると、深呼吸した後のよう************
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