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「…どうしたの?」
見知らぬ少年から急に腕を掴まれたまましばらく経っている
底のない真っ黒な瞳に見つめられて
胸の奥が不安でざわめく
「…。」
「…。」
ふと、少年の手に何かが握られているのを
見つけた。
途端に恐怖で足が崩れもつれる
「あ、、、あ、、」
ずっと無表情だったはずの少年の頬が赤く染まった。
「ごめんなさい、少し、痛いかも」
ザッ
ごとん
ごろごろごろ
、、、?
腕が、切れ、、、?
「あああああああああああああああ、、、っ!
いやあああああああああああああああ!!!」
悲痛な叫び声が、血の匂いと共に広がっていく
「あれ…違う」
少年の表情が曇った。
「、、、! 切る場所が違うのか。
そうか、そうだ。」
ザッ
女の叫び声が途切れた
「ああ…。
ごめんなさい、
あなたじゃなかったかも。」
少年の顔が、また無表情に戻る。
「おかしいな、なんでだろう
誰を切っても師匠の作品のような人が
見つからない。」