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ガンガンするあたまのままおれのまわりをみる

めのまえのほとんどがしろくてなにかわからない、チカチカする

なによりさむい、じぶんでもわからないほどさむい

からだのなかでなにかがグルグルとうごめいていてきもちわるい

まえにもこんなことあったっけ、あのときはどうしたんだっけ

わかんない、なんかもうどうでもいいや

かんがえるのめんどくさいはやく…はやくらくになりたい





ただいまぁ〜


家に帰ったとき、この言葉を発したのはいつぶりだろうか

両手に買ってきたものを引っさげて靴を脱ぐ

友人の看病をすることはあれど自分の家で誰かを看病したことはなかったから足りないものがあったらあかんと思ってついあれこれ買ってきてもうた

まだ起きてへんやろうと思いながら寝室に入ると上半身を起こした状態で虚ろな目をしたアイツがいた

びっくりしすぎて自分が固まってもうた

でもそんなことしてる場合やない

コイツはsubdropしていた。つまり今かなり不安定なはず

刺激してはいけない、が、ケアをしてやらねばならない

近づいても反応はない、というか気づいていないのだろう

そっと視界に入るよう手を出してみる

それでも反応はない

正直危ない気しかしないがそっと手に触れてみようとした瞬間だった


さわるな!!!!!!


さっきまで虚ろな目をしていたのに明らかに恐怖の色に染まった


すまん、驚かせるつもりはなかったんよ


おれにさわるな!!くんな!!!こっちくんな!!!!


ほぼ発狂に近いような悲鳴があがる

置いておいたクマ、枕と手当り次第物を投げて俺に威嚇してくる


ごめんな、びっくりしたよな、俺お前のケアしたいねん。楽になろうや


やだ!!!くんな!!!!こっちくんな!!!!!


辺りに物がなくなって何も投げられなくなると縮こまって泣き始めた

怖いよな、知らんdomと2人っきりなんや 怖くないわけがない

しかもさっきまでsubdropしてたんや、domと何かあったんやろう

身体は十分立派な大人

だけど今のコイツは迷子の子供みたいやった

どうしたらいいのかわからんくて不安になってる小さな子供

1人でなんとかせなあかんと思ってんやろ

そんなことせんくてもええんやで


なぁ、こっち見れるか?


泣きじゃくっている彼に声をかける

えぐえぐするだけで一向に反応はない

申し訳なさもあるがまずは楽にしてやらなあかん


ええこやな、1人でよく頑張ったな



GoodBoyいい子



できるだけ、低く、ゆっくり言ってやる

するとはっとこちらを見る


1人でなんとかしようと頑張ってたんやろ? ええこのsubにはいっぱいご褒美やらんとな


少し距離をあけて彼の隣に座る。彼の目からそらさずに腕を広げてやる

涙を目ぇいっぱいに溜めた彼は勢いよく俺に抱きついてきた

赤子のようにしがみつきながら大きな声で泣いていた

ほんまに赤ちゃんみたいやな笑

ずっと泣いているコイツの頭を撫でながら負担をかけないペースでGoodBoyを繰り返してやる

気づくと幼さの抜けない、安心しきった顔で寝てしまっていた

捨てられていた君

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