テラーノベル
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登場人物
白石杏🎧
草薙寧々🤖
東雲絵名🎨
東雲彰人🥞
青柳冬弥☕️
天馬司🌟
日野森志歩🍜(普通)
日野森志歩🍜🥀(赤い人)
登場人物の関係
白石杏、東雲彰人⇒幼なじみ(両片思い)
東雲彰人、青柳冬弥⇒相棒
その他クラスメイト
東雲姉弟は今回の作品では血の繋がりはないです。
⚠️注意⚠️
志歩ちゃんが少し可哀想。
グロい。
呼び方はそのまま。
・「赤い人」は放課後の校舎に現れる。
・「赤い人」はひとりになった生徒の前に現れる。
・「赤い人」を見た者、校門を出るまで決して振り返ってはならない。
・振り返った者は、カラダを8つに分けられ、校舎に隠される。
・「赤い人」に殺された生徒は、翌日、皆の前に現れて、「カラダを探して」という。
・「カラダ探し」を拒否する事は出来ない。
・「カラダ探し」の最中にも、「赤い人」は現れる。
・「カラダ探し」はカラダを見つけるまで行われる。
・「カラダ探し」は死んでも死ねない。
🍜「ねぇ、白石さん……私のカラダ探して」
友達の日野森さんがとうとつに言った言葉に、私は戸惑いを覚えた
🎧「ちょっと……冗談だよね?日野森さん…」
そう尋ねても日野森さんは無表情で、それだけで言うとまた別の人に同じ事を言っていた。
まさか、あの「噂」が本当だとは、私はこの時はまだ思っていなかった。
どこの学校にもある、ただの「学校の怪談」程度にしか考えていなかったから。
でも、今日の日野森さんはなんだかおかしくて……。
私は漠然ととした不安を感じていた。
もしも昨日、私が日野森さんと一緒にレポートを提出しに行っていたら、こんなことにならなかったのかもしれない。
🤖「し、白石さん……わたし、日野森さんに『カラダ探し』をしてくれって言われたんだけど……」
顔面蒼白とはこのことを言うのだろう。
今にも泣きそうな表情を浮かべ、友達の草薙さんが近づいてきた。
怖い話が苦手な草薙さんにとっては、ただの噂話も恐怖の対象になってしまうのだ。
私の通っている県立神山高校にはひとつの怪談話があった。
それは「赤い人」という怪談話なのだが。
「カラダ探し」は、その「赤い人」の噂話に付け加えられたモノだと、この時まではそう思っていた。
🥞「何なんだよ!いきなり『カラダを探して』って!わけわかんねぇ!」
放課後の教室で、日野森さんに「カラダ探し」を頼まれた私達は話し合っていた。
🥞「詳しく教えろよ!『カラダ探し』って何だ!?」
さっきから怒りながら私達を見ているのは彰人。
クラスでは、乱暴者の部類に入る私の幼なじみだ。
☕️「彰人、知らないのか?『赤い人』を見たら、校門を出るまで振り返っては行けないんだ。」
いつものように落ち着いて彰人に話す冬弥。
🤖「それでね、振り返ったら、カラダを八つ裂きにされて、校舎に隠されるんだって」
怖がりの草薙さんが震えながらそう呟く。
🎨「で、それを探さなきゃならないわけ。志歩ちゃんのカラダを、私達がね」
「カラダ探し」を、あまり本気にしていないような言い方の絵名さん。
そして、司先輩がうなずいた。
🥞「お前ら、頭は大丈夫かっつーの! そんなの、ただの噂話だろ?」
彰人の言うように、普通ならそう思ったかもしれない。
でも……今日の日野森さんの目は、まるでマネキンのように、どこを見ているか分からない不気味なモノで、冗談を言っているとはとても思えなかったから。
🥞「馬鹿馬鹿しい……帰ろうぜ」
彰人の言葉で、私達は教室を出た。
この後、何が起こるかなど誰も知らずに……。
学校から帰った後、私はいつものようにのんびりと時間を潰し、明日の準備をしてベッドに横になっていた。
草薙さんと眠くなるまでメールする。
いつも通りの何も変わった事のない夜。
そう思っていた。
🤖『白石さんは、赤い人って本当にいると思う?』
珍しく、怖がりの草薙さんから怪談話を振ってきた。
いつもなら、私が怪談話を始めたらすぐに止めようとするのに。
🎧『わかんないけど、でも、昨日日野森さんがひとりでレポートを提出しに行ったんだよ。その時に赤い人を見たのかもしれないね』
その文章を打ち込んだ時、胸がチクッと痛んだ。
そうだよ……私が一緒に行っていれば、日野森さんがあんな冗談を言わなかったかもしれない。
🤖『そうなんだ…でも、赤い人ってどうして赤いか知ってる?』
なんだか今日の草薙さんはヤケにノリ気だ。
🎧『血で赤いんじゃないの?もうこの話はやめよう』
怪談話を考えるのは、あまり好きじゃない。
と、言うよりも、日野森さんのとこを考えると「カラダ探し」の事まで考えてしまうから。
🤖『そうだよ。八つ裂きにされた生徒の返り血で赤く染まってるんだよ』
なんだか、メールの相手が草薙さんじゃない気がする。
言い様のない不安を感じた私は、そのメールに返信をせずに携帯電話を閉じた。
その後、何度も草薙さんからメールがあったけれど、私は携帯電話を開く事すらしなかった。
いつもなら、どちらかが返信しなければそれでメールが終わるのに。
どうして今日に限ってこんなにメールが来るのかがわからず、そのメールの量にも恐怖を感じたから。
そんな事を思ってる間にも、次々とメールを受信し続ける携帯電話。
🎧「もう!いい加減にしてよね!」
あまりの多さに私は腹を立て、携帯電話を開いて草薙さんに電話をかけた。
5回のコール音の後に、通話が開始される。
🎧「草薙さん!?いい加減にしてよね!あんた、怖い話嫌いでしょ!いい加減にしてよね!」
これだけ言えば、もうメールを送ってこないはず。
私はそう思って草薙さんの返事を待っていた。
でも、聞こえてくるのは草薙さんのすすり泣く声だけで、謝罪の言葉はない。
🎧「草薙さん?あんた泣いてるの?」
🤖「白石さんこそひどいよ…私が怖い話ダメだって知ってるのに、どうして私を怖がらせるの?ずっとメールが来てるんだよ?怖いよ、もうやめて!」
草薙さん言葉の意味が分からなかった。
私の携帯には草薙さんからの大量のメールが送られて、草薙さんには私からのメールが大量に送られている。
じゃあ……このメールは一体誰が送っているのか。
私の背筋に悪寒が走った。
🎧「草薙さん、私はメール途中でやめたよ?メール確認してみようか」
そう言い電話を切った。
本当は確認などしたくない。
できればこのまま眠ってしまいたかったけれど、私は恐る恐るメールボックスを開いた。
🎧「な、何これ」
送信者は確実に草薙さんなのに、明らかにメールの内容が草薙さんのものではなかった。
草薙さんに返信しなかったため次のメールから、全て内容は同じ。
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
『無視するな』
気持ち悪い……私がそう思った時だった。
新たなメールを受信して、受信者は変わらず草薙さん。
でも、その内容は…。
『やっと見たな?』
そう、書かれていた。
🎧「な、何なのよ…何なのよこれ!」
あまりの不気味さに、枕の下に携帯電話を挿込み、押さえつける。
それでもなり続ける携帯電話に、私は耳を塞いで目を閉じた。
次に見た時に、どれだけ恐怖するかは考えずに。
今、この恐怖から逃れたい一心で私は身を縮めた。
怖い…どうして私がこんな目にあわなきゃならないの?
日野森さんをひとりでレポート提出に行かせたから?
それで「赤い人」に出会ったの?
だったら、私のせいじゃないじゃない!
そう思っていた時だった。
壁かけ時計が、0時を告げるピピッという小さな電子音を鳴らした。
と、同時に、肌に感じる冷たい風。
どうして風が?窓なんて開けてないのに。
それに、ベッドも硬くて冷たい。
耳を塞いだまま、ゆっくりと目を開けた私は、その光景に息を飲んだ。
🎧「な、何よこれ…」
一体何がどうなっているのか、頭がそれを理解するのに、しばらく時間がかかった。
私は、学校の玄関の前で寝転んでいたのだ。
慌てて体を起こすと、着ていたはずのパジャマが制服になっている。
嘘でしょ?家にいたはずなのに。
そう思ったのは、どうやら私だけじゃなかったようだ。
辺りを見回すとそこには…草薙さん、彰人、冬弥、絵名さん、司先輩の姿があった。
制服姿で、わけが分からないといった様子で。
☕️「彰人、起きてくれ。」
大の字で、イビキをかいている彰人の肩を揺さぶる冬弥。
何度か揺さぶって、ようやく目を覚ました彰人。
🥞「……んだよ、って、なんだこりゃ?」
ようやく異変に気づいたようで、キョロキョロと辺りを見回す。
それから、皆は自分の身に何が起こったのかを確かめるように昼とは違った雰囲気の学校で、とまどいながら夫々動き始めた。
🎧「ねぇ、これってさ…やっぱり学校だよね?」
私の言葉に、花壇のブロックに腰をかけていた絵名さんが溜め息をついた。
🎨「どうみてもそうじゃん。なんでこんな時間に、皆がここにいるのか分からないけどさ…帰ろう?」
いつもの調子でそう言う絵名さん。
🌟「ダメだ、外に出れなかったぞ」
校門に向かっていた司先輩が私達の前に戻り、首を横に振りながら、そう呟いた。
🥞「はぁ?冗談はやめろっつーの!オレは眠いんだよ!帰るぞ!」
寝起きで不機嫌な彰人が、校門に向かって歩き出し、絵名さんもそれに続いた。
私と草薙さんは、周囲を見回しながら、その場に立ち尽くす。
🤖「ねぇ、白石さん。これって私達『カラダ探し』をさせられるのかな?」
私の制服の袖をつかみら震える草薙さん。
🎧「そんなの、私だって分からないよ」
真っ暗な学校に、私達6人だけ。
それも、いつの間にかここにいたのだから。
私達が戸惑っていると…。
目の前の玄関のドアが、ゆっくりと開いたのだ。
まるで、私達を誘っているかのように。
🤖「や、やだ。怖いよ白石さん。私達も行こ」
ドアに恐怖した草薙さんに押され、私達は校門に向かって走り出した。
🥞「何だよ!何で出られないんだよ!」
私と草薙さんが校門に駆け寄ると、司先輩の言う通り、見えない壁に阻まれて外に出られなくなっているようで……彰人は怒りながらその壁を蹴飛ばした。
🎨「じゃあ、親でも呼べばいいじゃん」
そう言いながら、ポケットから携帯電話を取り出す絵名さん。
🎨「あれ?圏外だ。皆はどう?」
各自携帯電話を確認するが、皆、首を横に振る。
私の携帯電話は枕の下にある……ここにあるはずないのに。
なぜかポケットの中に入っている携帯電話を取り出して、それを開く。
「圏外」と表示された画面を見つめながらも、大量に送られてきたメールが気になった。
嫌がらせと思うくらいのメールの量に私は恐怖したけど、その内容が気になって、最後に送られてきたメールを開いてみた。
「赤い人」
という題名で、その内容が書かれていたのだ。
その中で、私が聞いた事のない噂話が二つ、書いてあったのだ。
「『赤い人』は歌を唄う」
「『赤い人』に追いつかれたら、背中にしがみつかれる。そして、歌を唄い終わったら、殺される」
という内容だった。
私だけじゃなく、皆の携帯電話にも同じ内容のメールが送られてきているようだ。
🎨「何?結局私達に『カラダ探し』をやれって事?」
いつものように覚めたような態度で、私達にたずねる絵名さん。
そんなの私がわかるわけない。
私が聞きたいくらいなのだから、皆も同じ思いだろう。
🤖「とにかくさ、玄関があいてたから中に入らない?外は寒いから」
怖いと言っていたのに、外に出ることが出来ない事がわかったら、中に入った方がマシだと思ったのかな?
草薙さんが校舎を指さして言うけど、それでは「カラダ探し」が始まってしまうんじゃないかと、私は不安になった。
🥞「おぉ、そうだな。中の方がマシだろ。朝になれば誰か来るだろうし」
彰人が草薙さんの背中を押して、一緒に玄関へと向かう。
🌟「ま、外にいても解決しないからな、、中に入るしかないぞ!!」
それに続いて、他の3人も校舎へと向かった。
6人もいるんだから怖くない、とでも思っているのだろうか?
それでも、ひとりで外に残されるのは嫌だ。
私も皆の後を追って、玄関へと走った。
校舎に入ると、玄関はヒンヤリとしていて…外とは違った寒さが私達を襲う。
🥞「うわっ、寒っ!外の方が暖かいんじゃねぇの?」
そう、彰人が言った時だった。
キィィィィィィ……。
という音を立てて、玄関のドアが閉まった。
🥞「杏、ドア閉めるなよ、中の方が寒いだろ。オレは外で待ってるからよ、お前らで『カラダ探し』でもなんでもやっててくれ」
彰人がそう言いながら、ドアの方に向かった時だった。
ザザッ……トントン……。
という音が、備え付けのスピーカーが聞こえてきた。
こんな時間なのに校内放送?
私達の他にも、誰か校内にいるのだろうか?
「『赤い人』が生徒玄関に現れました。皆さん気をつけてください。」
低く、ゆっくりとしたその声に、私は言いようのない恐怖を覚えた。
ただでさえ「赤い人」に過剰反応してしまうのに。
🎨「うん?生徒玄関ってここじゃん……彰人、何やってるのよ。早くドア開けてよ」
絵名さんが「馬鹿馬鹿しい」と言った様子で彰人をせかすけど、当の彰人はなんだかあせっている様子でドアを揺すっていた。
🥞「……開かねぇ。鍵もかかってねぇのに…ふざけんじゃねぇぞ!開けろ!!」
ドンドンとドアを叩くが、それが開く事はなかった。
🤖「あ……ああ……」
ドアを叩いてる彰人の背後で、草薙さんが震えながら玄関の奥の何かを指さして呟いている。
🎨「ちょっと、草薙さん、あんたそれで脅かしてるつもり?笑えないんだけど」
そう言って、草薙さんが指差す方を見た絵名さんの表情が、みるみる恐怖でゆがんでいく。
絵名さんは一体何を見たのか…。
その場にいる全員が、絵名さんの目線の先に目をやった。
すると、そこには…頭のてっぺんから足の先まで、真っ赤に染まった女の子が立っていたのだ。
🎨「あ……赤い……人」
そう呟き、絵名さんがその場から逃げ出そうとした時だった。
🎨「ふぎっ!!」
という、短い悲鳴と共に、何かが落ちるような音が背後から聞こえた。
思わず振り返った私が見たものは……。
絵名さんらしき肉の塊の上で笑う「赤い人」の姿だった。
🎧「あ!」
私が気づいた時には、もう遅かった。
🍜🥀「ねぇ……赤いの、ちょうだい」
真っ赤に染まった少女が、笑いながら私を見たのだ。
そして、その瞬間。
私の頭が床に転がって…首から上が無くなった、自分の身体をを見つめていた。
あぁ、そうだった。
「赤い人」を見たら、振り返っちゃダメなんだった。
じゃあ今、全員振り返ったから、皆死んじゃったんだ…。
それに気づいたのは、私が死んでから。
最後に見たのは、楽しそうに私の身体を引きちぎる少女の姿だった。
コメント
2件
カラダ探しパロ最高!
やばい好きすぎる!!